私が担任させていただいている一年生の子どもたちは、いつ見てもほほえましく希望にあふれています。また、「生まれた時からすでに性格の基礎である気質というものをもっている。」といわれる通り、千差万別な個性が見えやすい時期でもあります。そこに各々の家庭独自の教育方針も加わるので、入学当初の一年生の教室は他の学年にはみられないほどユニークです。けれども子どもたちは、日々の学校生活を過ごすうちに少しずつ新しい価値観を知り、先生方や友だちとの出会いを通じてよりよく変化していく機会を与えられます。そして、次第にメリハリのある落ち着いた集団へと成長していきます。それぞれがもつ力を少しでも伸ばしたいという気持ちから多くを期待し、いろいろと課題を与えそうになりますが、まだ6歳、7歳の子どもたち、教室が一人ひとりにとって安心できる場所、ささやかな自分の話を心行くまでできる場所となるようにこれからもゆっくりと穏やかに過ごしていきたいと思います。

 

一年担任・稲光千賀子