立春が過ぎ,暦の上では春となりましたが,まだまだ厳しい寒さが続いています。一昨日,ノートルダムネパール校に関する教員研修がありました。
 1985年,日本から4人のノートルダムのシスターが,ネパールのバンディプールという山の中にある小さな貧しい村に派遣されました。そして5月1日,幼稚園から小学校5年までの初等教育を行うネパール校が,児童55名で開校しました。
 開校当初は校舎を建てる資金が無く,民家で授業をしていました。教科書や必要な学用品などは,当時の本校の在校生保護者や卒業生からの寄付で買うことができました。また,児童会が全校児童に呼びかけて,使っていない文房具を集め,ノートや鉛筆,消しゴム,クレパスなどを,本や体操服,制服と一緒にネパールに送りました。当時の教職員は,希望者が交代で数か月間ネパールに滞在し,授業を行いました。
 今では地域に根差した学校となり,多くの卒業生を送り出し,立派な校舎が建っていますが,約40年前の開校までのご苦労や,多くの問題があってもたくさんの方の理解と協力があったことを,開校当時から関わってこられたお二人のシスターからうかがいました。
 ドイツで創立されたノートルダム教育修道女会がアメリカに渡り,アメリカからシスターが京都に派遣されて本校が創立されました。そして京都からネパールへとノートルダム教育が広がり,地道な努力で大きな花を咲かせています。
 今年は4・5・6年生が,ネパール校の子どもたちと英語で文通をし,4・5年生はZoomでのオンライン交流もしました。将来は姉妹校同士で訪問するなど,もっと交流の場が広がり,お互いのことを知る機会を作ることができたらと思っています。

 

校長 原山 稔郎