学校の中には,たくさんの聖母マリアを描いた絵画やマリア像があります。聖母マリアについて聖書は多くを語りませんが,だからこそ多くの画家や彫刻家の想像力をかき立てたのかもしれません。
 私はカトリックとは関係のない家で育ちましたが,家から近かったこともありカトリックの幼稚園に通っていました。園舎2階から園庭に滑ることができた滑り台やジャングルジム,花の植え込みがきれいだった中庭,園の隣には時計塔のある教会があり,今でもはっきりとその景色を覚えています。
 元気すぎた私は,花が植えてある中庭の花壇の周りを走り回るものですから,シスターによく注意をされていました。あるとき,園庭で作った泥団子を投げたら,なんと真っ白のマリア像に当たってしまい,シスターから厳しく注意を受けました。
 そんな私が後年クリスチャンとなり,子どもたちにマリアさまの話をしているとは,あのときのシスターがご存命ならひっくり返ってビックリされるだろうなあ…。マリア像を見ながらそんなことを思い出していました。

校長 原山 稔郎