3年生の理科では、今「磁石の不思議を探ろう」を学んでいます。この単元では磁石の持つ不思議な力を様々な実験と観察を通して解き明かしていきます。例えば、磁石は金属の中でも鉄(ニッケル、コバルト)でできているものは引きつけますが、銅やアルミなどは引きつけません。また、磁石の力の強いところは両端に限られ、極(N極,S極)とよばれています。この極の性質は、同じ極を近づけると反発して退け合い、違う極を近づけると引きつけあうのです。

そこには、目には見えませんが、何か不思議な力が働いているのが実験からわかります。この不思議な力を工夫して見ることができないかと、少し難しい発問ですが、子ども達に投げかけてみました。「鉄くぎを近づける。」「砂鉄を振りかける。」「電気を流してみる。」など様々な考えがだされました。しかし、解決策にはいたりません。

そこで、4人グループを作り、1グループにぼう磁石2本、白い紙1枚、透明板1枚、フィルムケースに入った砂鉄1個を配りました。黒板を使い実験手順を話し、子ども達に実験をしてもらいました。

その結果、透明板の下に置いた磁石の上から砂鉄の粉を振りかけると、磁石から現れる磁力線が見えてきたのです。この様子に、子ども達は「すごい!すごい!」「ひげみたいや。」「砂鉄が立っている。」と口々に言うのです。実験の最後には、磁気カード(使用済みのもの)の上に砂鉄をたっぷり振りかけました。これも見事にバーコードが現れました。

このようにして、見えないものを見る実験をしました。初めて目にする光景に、満足した顔が浮かんでいました。   3年理科 副担任 藤島太助