言葉で伝える

 もちろん個人差はありますが、子どもはみんなやる気をもっています。まるでどこまでも伸びたいと思っているかのようです。
大人の言葉がきちんと届けば、子どものやる気はさらに伸びます。
 そこで今日は、“人育ての名人”と呼ばれた松下幸之助さんが残した言葉を少し紹介します。

 「言うべきことを言い、叱るべきときに叱り、かわいがるときにかわいがる。
 こうして育てられた子どもは、感謝する心を学びます。」
人を思いやる気持ちは感謝から生まれます。感謝の心は神様の恵みを豊かにする鍵とも言われています。

 「小さな失敗や過ちは、往々にして不注意や、気のゆるみからおこります。だからこそ軽んぜず、しっかり対処したいものです。」
ささやかな過ちでも見過ごさず、きちんと原因を探しましょう。大きな失敗につながる前に。

 「人生で大事なことは、ものの真実の姿を正しく認識できるようになることです。そのためには素直な心を身につける事が大切です。」
先入観や学識にとらわれ過ぎない素直な心を育てましょう。真実は時に残酷なものですが、厳しい現実から逃げてばかりいると思いやりに欠けたわがままな子になってしまうかもしれません。

 言葉をきちんと伝える・・・、容易なことではなさそうですね。でも、神様と一緒です。
私にとってきちんと言葉を伝えるための柱は、「言葉に先立つ思い」を自覚すること、「心の静けさ」を保つこと、“言葉は神、万物を作るもの、そこに命が宿り、光となる。”というキリスト教的観点を大切にすることなどでしょうか。

 主イエスは私たちが試練の中にいるとき、いっそう近くにいて下さいます。だから、雨の日にも風の強い日にもなんとか立っていられるのだと私は思っています。

6年担任 稲光千賀子