歌のチカラを育む

明るく元気な歌声で新年度がスタート!

 新入生が入学して間もない4月の半ば過ぎ、全校児童による「新入生歓迎会」が行われました。それぞれどの学年も、可愛いらしい1年生を心から歓迎するための楽しい歌や趣向を凝らしたパフォーマンスを披露し、会場は明るい歌声と楽しい笑い声に包まれました。どの学年も、限られた短い準備期間のなかで一生懸命練習してこの日を迎えましたが、美しいハーモニーを聞かせてくれたばかりでなく、学年によって、とても澄んだ声、明るく元気な声、落ち着きのある声と、それぞれの学年の個性がよく発揮されていました。最後に、1年生が覚えたての新しい曲を体全体で表現しながら披露し、会場はにこやかな笑顔に包まれました。
 音楽部では、『伝えるよろこび・伝わるよろこび』を研究目標とし、「よく祈り、よく歌うノートルダムの児童」をモットーに、今年度も秋の校内音楽会を筆頭に、朝礼集会や音楽集会での全校合唱など楽しい企画で、歌のチカラを拡げていきたいと思っています。

◎2年生・・・トップバッターは2年生。学年主任のS先生アレンジの、ロックのリズムで流れる「虹の彼方に」の音楽に合わせて、担任も一緒にノリノリで踊る楽しいダンスと、「かえるのうた」の替え歌ノートルダム・バージョンでお出迎え。つい、一緒に踊ってしまいそうでした・・・

◎3年生・・・「すてきなともだち」の二部合唱の歌声と全員で奏でる鍵盤ハーモニカに、1年生はびっくりした様子。あこがれの表情で聴き入っていました。


◎4年生・・・今までの会場の雰囲気をがらりと変えて、とても澄んだ歌声の「U&I」でした! 

◎5年生・・・一年生がこれから始める楽しい学校生活を「世界中のこどもたちが」の替え歌「ノートルダムのこどもたち」の歌にのせて、ドッジボール、大縄跳び、一輪車などのいろいろなパフォーマンスを紹介。とても楽しいステージでした。1年生は、ステージの上の巧みなパフォーマンスを身を乗り出すようにして見ていました。

◎コーラスサークル・・・ 今年も、新入生歓迎会に保護者のお母様方によるコーラスサークルの皆様が、素敵な歌声で花を添えてくださいました。1年生は、美しい歌声に目をまん丸く見開いて、最後までしっかりと聴いていました。

◎6年生・・・各々のパートナーの1年生の手を引いて入場した6年生の歌声は軽やかななかにも、最上級生らしい堂々とした貫禄の歌声です。1年生は、自分のパートナーを探そうと、背伸びをしながら聴いていましたが、6年生の歌のくり返しのところでは知らず知らずのうちに自分たちも口ずさんでいました。「♪スマイルアゲイン、スマイルアゲイン・・・・♪」

◎ 1年生・・・最後は1年生。入学してから初めて習った新しい歌「春のワルツ」を、少ない練習にもかかわらずしっかりと覚えて、本番では楽しそうに体をゆらしながら歌うことができました。その可愛らしい姿に、会場はやさしい微笑みに包まれました。

 音楽の授業はまだはじまったばかりですが、歌のチカラ、音楽のチカラでみんなの心がひとつになるように、美しい声つくりと美しいハーモニー作りに取り組んでいきます。


ノートルダム学院小学校 音楽科

NDトピックス  《 祈りと歌 》・・・聖歌に学ぶ音楽のチカラ


 古来、およそ全ての宗教において、祈りは歌であり音楽そのものでした。
 キリスト教では、「聖歌を歌うことは10倍祈ること」だと、よく言われます。このことは、音楽のチカラ、歌のチカラの素晴らしさを端的に表している言葉だと思います。
 一部の音楽を除いて、音楽にはその内容を誰かに伝えようとするメッセージ性がとても重要な要素となってきます。どうやら、歌のチカラの秘密は、この「メッセージ性」にあるようです。「誰に、何をどのように伝えたいか」によって、歌詞の捉え方や歌い方が変わってきます。逆に言えば、歌い方一つで色々な気持ちやメッセージを聴く人に伝えることができることもあれば、何も伝わらないで終わってしまうこともあります。
 ノートルダム学院小学校では、年間を通して教会歴や宗教行事に応じた沢山の聖歌を歌います。この聖歌には、神様を讃える歌詞ばかりではなく、自然や命への感謝と賛美、生きることのよろこび、明日への希望、あわれみやなぐさめ、そして勇気と決断といった様々な内容の歌詞があります。誰に何を伝えるかという明確なメッセージ性を持った聖歌を歌うことによって、私たちはまさに歌のチカラを学んでいるのです。
 私たちは、聖歌の歌詞の内容が子どもたちにとってたとえどんなに難しいものであっても、できるだけ分かりやすいように噛み砕き、ときには普遍性をもった内容に置き換えたりしながら共に歌の歌詞の内容について考えます。そして「誰に何をどのように伝えるのか」ということを大切にしながら、私たちに音楽という素晴らしい贈り物を下さった神様と、私たちの音楽を聴いてくださる方々に、私たちの祈りや様々な思いが確かに伝わる歌となるようにと練習に励んでいます。
 聖歌に限らず、あらゆる歌においてその歌のチカラを十分に発揮できたとき、そこには「伝えるよろこび、伝わるよろこび」という音楽することのよろこびが待っているのです。