2009年度 算数大会

                                            算数担当

 

 本校では文科省による学習内容の 3割削減前の教育課程を参考に独自のカリキュラムを作成し、算数の指導を行っています。そこで、子ども達の計算・文章題の技能を確実に習熟させるため、 計算大会、文章題大会をそれぞれ年間3回程度実施しています。

 テストの出題範囲は、毎年統一した基準を定めており、各テストの前にはプレテストを行い、児童全員が100点をとることを目標としています。

 本校算数部では、このテストを機会として、3つの目的を達成したいと考えています。
①各学年の基礎的な計算技能、文章題に習熟させる。
②児童に、努力すれば必ず出来るようになることを体験させると同時に、努力する大切さや学習する楽しみを感じさせ、自信を持たせる。
③全員が、100点をとるという目標を立てることで、クラス全体の学習意欲を高める。


1年 生の計算大会を紹介します。

算数科 1年生1番の重要学習内容は、 10 の合成(○と○で 10 )分解( 10 は○と○)であり、それをもとに、1桁どうしの繰り上がり・繰り下がりの計算の習熟が重要課題です。

 

出題内容

1

2

3

・10までの加減
50

 

・くり上がり,くり下がり
・3つの数の加減
50

・簡単な100までの加減
50題

 

第1回目の計算大会の問題の一部を紹介します。 

(1) 3+2 (2) 4+4 (3) 2+2 (4) 7+2 (5) 0+10

(26) 5-4 (27) 8-6 (28) 10-6 (29) 7-4 (30) 2-1

 本番までに、授業や宿題で練習をしますが、はじめのうちは、それまでに覚えたはずの「とと□」を忘れ、指を使って計算する児童も見られます。練習を重ねるうちに、問題を見て瞬時に答えることができるようになってきます。

 本番は、20分の制限時間を設定し、実施します。5分で終わる児童も多く、見直しを何度も行います。それまでの練習のおかげでほぼ10分で、50問終えることができるので、残り10分は見直しの時間になりました。

 残念ながら、1年生全員100点はなりませんでしたが、9割の児童が100点で、最低点も92点でした。

  6年生の計算大会は、2回となり、出題内容は、以下の通りです。

1

2

・分数と小数の四則

・分数小数の混ざった四則

25

・四則計算のまとめ

X を求める計算

                                                       25

 

  この複雑な計算も全て1年生が基礎になっています。低学年から、確実に力をつけ、確認する計算・文章題大会は、児童の学習への励みにもなっています。

 

 

算数大会表彰 

 本校では、計算大会・文章題大会を合わせて,算数大会とよんでいますが、毎年年度末に成績優秀者を表彰しています。表彰は3種類あります。

Gauss(ガウス)賞:算数大会の全てが100点の児童
Euler(オイラー)賞:計算大会の全てが100点の児童
Euclid(ユークリッド)賞:文章題大会の全てが100点の児童

 全校児童に先がけて6年生の受賞者を表彰しました。
今年度も子ども達は、クラス全員、学年全員で算数大会で100点をとることを目指し、一年間取り組んできました。約1000人もの子ども達の中には,計算や文章題を解くことが得意な子も苦手な子もいます。その中で,苦手であっても熱心に取り組み、見 事受賞した子も大勢います。ミスをすることなく、確実に解き続けたことは,とても立派なことです。これからも、この賞を目指して、確実な基礎学力を身につけて欲しいと思います。

6年生 Gauss賞受賞者

 

《NDトピックス》

表彰名の数学者は、世界的に有名な数学者からとっています。

子ども達には,偉大な数学者のように、世界に貢献する人に成長して欲しいと願っています。

【Gauss賞 (ガウス賞)】
ヨハン・カール・フリードリヒ・ガウス(Johann Carl Friedrich Gauss(Gauß)、1777年4月30日 - 1855年2月23日)はドイツの数学者、天文学者、物理学者

<ガウスの言葉>
・数学は科学の女王であり、数論は数学の女王である。
・僕は言葉を話すようになる前から計算をしていた。
・数論の法則は目に見えて現れるものだが、その証明は宇宙の闇に深く横たわっている。
・僕に出された多くの問題はそれを見た瞬間に答えがわかった。

 

 

【Euler賞 (オイラー賞)】 計算大会のみ
レオンハルト・オイラー(Leonhard Euler, 1707年4月15日 - 1783年9月18日)は数学者・物理学者であり、天文学者(天体物理学者)

・博士の愛した数式で,世間一般に知れ渡るオイラーの公式
 「eiπ + 1 = 0 」 を発見した。

 

 

 

【Euclid賞 (ユークリッド賞)】 文章題大会のみ
ユークリッド幾何学の祖

 中学校・高校で学習する図形の証明問題は,すべてユークリッド原論にのっており,全世界で,ギリシア時代以降ずっと学習されている。