平成 22 年度 第36回 全校音楽会

 

 去る 11 18 日(木)、ノートルダム学院小学校では、秋の一大イベントである校内音楽会が開かれました。普段は集会やミサに使われる ND ホールが、この日ばかりはちょっとしたコンサートホールに生まれ変わりました。音楽会の1ヶ月くらい前になると、休み時間や放課後にも仲間同士で集まって練習する姿が見られ、また、毎朝、音楽の先生が作った練習用の CD に合わせて歌の練習をするクラスもありました。

《1年生は 初めての音楽会に緊張気味?》 《6年生の堂々としたパフォーマンス》

《会場には沢山のお客様がご来場下さいました》 《心がひとつになった160人の大合唱!》

今年の音楽会は、例年の音楽会とやり 方を 大きく変えて行いました。

 昨年までは、3学年ずつに分けて二日 間の 午前中という日程で、ひとつの学年 が演奏中 に他の2学年がホール内で待機、 鑑賞すると いうやり方でしたが、ホール の広さの関係で 保護者席が大変少ないま まに、保護者の皆様 には大変ご迷惑をお かけしてまいりました。

 そこで、今回は開催期間を一日の午前 だけ し、1年生から順番に全学年が 奏し、出番を待つ次の学年は教室で待機 (普通授業)するという新しい開催方法を試みてみました。

子どもたちは、本番では他の学年の演奏を聴くことができないので、ホール練習を兼ねた異学年合同練習を何回か設けました。その場で、それぞれ他の学年の練習を聴き合うことができ、お互いに刺激を受けたり、エールの交換をすることができました。また、上級生の迫力ある演奏に、じっと聴き入る低学年児童の姿も見られました。

この新しいやり方で、今回は保護者の皆様方のためのお席を十分に確保することができ、また、子どもたちも沢山のお客様を前に緊張しながらも、自分たちの演奏に集中し、のびのびとした熱演をくり広げることができました。

お忙しいなか、音楽会に足をお運びいただきました保護者の皆様に、厚く御礼申し上げます。

 

 

1年生 斉唱・・・「音楽大好き!元気に、のびのびと歌おう。」

1年生は、ノートルダム学院小学校での初めての音楽会でした。緊張してコチコチになってステージに上がる子、会場に駆けつけた自分の家族を発見して思わずニッコリする子、歌詞を思い出すかのように?時々天井を見上げながら歌う子、緊張のせいでしょうか?歌の途中で思わず大あくびがでてしまった子・・・それでも、それぞれのクラスが見事にひとつにまとまって、みんなで元気に一生懸命歌いました。可愛らしい1年生の姿に、会場全体がやさしい微笑みに包まれていました。

 

2年生合唱奏・・・「演奏することを楽しもう。」

 2年生では、「演奏を楽しむ」ために、①楽曲の特徴を感覚的に捉え、表現すること、② 鍵盤ハーモニカの演奏を通して、音感を養うこと、③ 鍵盤ハーモニカで、部分合奏をすること の三点に重点をおいて授業を重ねてきました。 授業では、子どもたちが 楽曲そのものが持つよさに自分で気づき、発見し、元気よく歌いました。 また、鍵盤ハーモニカのパートは、ベーシックコースとチャレンジコースの2つを設定し、自分でどのコースにするか選ぶことにしました。鍵盤ハーモニカの得意な児童は、意欲的に難しいパートに取り組みました。練習では、2年生一人ひとりが、自分にできることを確かめてがんばっていました。本番では、さらにそれぞれが自分の役割をしっかりと果たし、歌や合奏を楽しんでいる姿が見られました。

 

3年生合唱・・・「美しいハーモニーは解け合う心から。」               

3年生は、全体合唱で「部分3部合唱」にチャレンジしてみました。はじめは、2部合唱に取り組むだけでも大変でしたが、曲中で、「さらにもうひとつパートを増やすよ!」というと、子どもたちからは「エー !!?? 」とブーイングに近い大きな声・・・。しかし、少しずつ慣れてきて、自分の歌う声部と違う声部が合わさってハーモニーが生まれることを体感すると、次第に合唱が面白くなってきた様子で、取り組む姿にも次第に真剣さが増してきました。

そして、音楽会が近づくと、自分たちのパートの役割をしっかりと果たそうという気持ちが強く感じられるようになり、練習にも意欲的に取り組むようになりました。最後には、クラスで、学年で、みんなの心がひとつになって解け合ってきました。

本番では、はじめはとても緊張していたようですが、曲が進むに連れて少し緊張がほぐれてくると、自分たちの声が作り出すハーモニーで音楽の世界に浸りきることができた子どもたちは、全員がとても生き生きとした素敵な表情で歌い上げることができました。

美しいハーモニーは、心のハーモニーから生まれることを感じてくれたことと思います。          

  

 

 

【4年生合唱・・・「伝えよう、歌の心」

 4年生は、6月の京都私立小学校連合会の合同音楽会(京都会館第 2 ホール)、 10 月の「みこころ会」 30 周年記念フォーラムでのステージ(京都コンサートホール小ホール)と、希望者による出演ではありましたが、それぞれのステージで学年の半数以上の子どもたちが既に大舞台?を経験し、大勢の聴衆の前で歌うことの緊張と喜びの体験を積むことができました。それだけに、今回の音楽会では周囲の期待も大きく、4年生全員、かなり気合が入っていました。

 4年生は、美しい声と美しいハーモニーを作ることはもちろんですが、自分たちが歌詞の意味をきちんと理解し、聴いてくださる方々に歌詞の言葉がきちんと伝わるようにするためには、どのように歌うべきか、ということが大きな課題でした。練習では、音楽作りのために、楽曲のもつ雰囲気や歌詞から思い浮かぶイメージを皆で話し合ったり、発音や声の強弱にも注意し合ったりしながら、一人ひとりがそれぞれの歌のもつ世界を想像力豊かに感じ取るようになったと思います。

本番では、毎回の真剣な練習の積み重ねの成果を発揮して、歌詞の言葉を自分なりに理解し、そしてその意味合いにもしっかりと共感しながら何かを「伝えよう」とする真摯な姿と、 160 余名による学年全員合唱という形ながらも、4年生全体がひとつになって歌っている感動的な姿がありました。

 

   

 

5年生器楽合奏・・・「心を一つに、合奏を楽しもう。」

 合奏に取り組み始めた当初は、「今どこをやっているのか分からない。」「最後までたどりつかない・・・」等々、あと1ヵ月で仕上がるだろうかと不安になりながらも、とにかく音楽会に向けて練習を始めました。

 ピアノ伴奏者が練習を始めると、他のパートがピアノに合わせて自然に音を出しはじめ、気がついたらいつの間にかクラス全員で合奏している、といったクラスもあれば、本番を2週間後に控え、自分たちのクラスの合奏が本当に完成するのかと焦りを隠せないクラスもありました。どのクラスも練習に熱が入ってくると、熱心さのあまり、休み時間に音楽室で楽器や練習場所の取り合いになる場面も見られましたが、きちんと話し合って場所も楽器も皆で平等に分かち合っていました。

 本番では、5年生のみんなの熱心な取り組みの成果が見事に発揮され、どのクラスも甲乙つけ難い熱演ばかりで、無事に本番を終えてホッとした5年生の表情には、どの顔にも満足感と達成感が感じられました。 音楽会を終えての感想文には、どの児童も自分のクラスが一番良くできていたと書いていましたが、それは、猛練習があったからこその感想であり、心の底にみなぎる自信をもって本番に臨むことができたからでしょう。みんな、曲のリズムに合わせて自然に体が動き、それぞれに音楽を楽しんでいる、とてもいい表情をしていました。 

                                                    

6年生三部合唱・・・「美しい響きをめざして。」

6年生では、①声でアンサンブルすることの楽しさを味わう、②歌詞の内容や音楽的な表現について考えるということに目標をおいて、少し難易度の高い三部合唱に取り組んできました。

授業では、パートリーダーやサブリーダーを中心にしてパート練習を行い、子どもたち同士でアドバイスし合う姿が見られ、自分たちで考え、工夫した練習を重ねていくことによって、次第に自分のパート以外の音を聞きながら合唱できるようになっていきました。

とくに、学年全体での練習において、お互いのクラスを聴き合うことにより、子どもたちは、他のクラスが歌うそれぞれの「言葉よりも…」「飛行船」「 COSMOS 」「 HEIWA の鐘」の歌詞を聴いてそのストーリーがわかり、自分たちの歌にもプラスになって跳ね返ってくる何かを掴んだようです。

本番のステージでは、随所に聞こえてきた透明感のある澄んだ歌声や、まっすぐに前をみて歌う真剣な眼差しを通して、心も体も大きく、逞しく成長した姿を見ることが出来ました。

やはり、6年生は迫力が違います!

 

担任の先生方の温かい励ましと、保護者の皆様方からの心のこもった拍手・・・本当にありがとうございました。

( 音楽部 )