「ようこそ ノートルダムへ・祈りのある学校生活」

宗教担当 行田孝子

 本校では「祈り」を大切にしています。朝の祈りで始まり、帰りの祈りで終わる学校生活です。目に見える成果にとらわれることなく、祈りを通して、見えないものへの畏敬の念を育てます。

 聖書の話を通して、神の子イエスに倣う生き方を知り、「よく祈り、よく学び、持っている力をよく伸ばし、それを使って人に奉仕」できる人間に成長することを願って、宗教教育を行っています。

 また、全学年を通して、神様の教えや考えを教会暦に合わせて学ぶようにしています。5月には「聖母月の祈りの集いとミサ」を、11月には「死者月の祈りの集いとミサ」、12月には「クリスマスの集い」などの儀式を行い、宗教的な雰囲気の中で、子どもたちは学校生活を送っています。

祈りのある学校生活へ

 1年生が入学し、初めての宗教行事である5月の「聖母月の祈りの集い」に参加するまでの授業の様子を紹介します。ノートルダムに入学して初めて神様のことを知り、十字架に向かって手を合わせます。姿勢を正しくして、心と体を静かに落ち着かせ、丁寧に手を合わせることから、祈りへと導きます。

1時間目・・・・・天のおとうさまについて知り、十字架のしるしを学ぶ。

 左手を胸の上、心臓の上におきます。命の音、神様がわたしたちの心の戸をたたいてくださる音を感じます。右手は、指をきれいにそろえて、「父と子と聖霊のみ名によって。アーメン。」ととなえながらその手を胸におろし、左の方から右の方へ持って行き、両手を胸で合わせます。

  

十字架のしるし

 十字架の上でわたしたちのために命を捧げてお亡くなりになったイエスさまの愛、復活の命をいつも思い出せますように。そして、イエスさまと一緒にその命を生きて行けますように。

2時間目・・・・・神様はわたしたち一人ひとりを大切な存在として造られたことを学ぶ。

わたしたち一人ひとりに、自分の顔、自分の名前があります。他の人と似ているところがありますが、同じではありません 。

「神様、ぼく、わたしを造ってくださってありがとうございます。わたしが大切なようにお友達も大切な人です。自分を大事にするようにみんなも大事にしようね。」

3時間目・・・・・マリア様について知り、聖母マリアへの祈りを学ぶ。

「ノートルダム」はフランス語です。日本語にすると、「わたしたちの貴婦人」という意味で、マリア様のことです。

ノートルダムで学ぶわたしたちは、イエスさまのお母様であるマリア様をお手本とします。

聖堂の聖母子像

マリア様のエリザベト訪問

4時間目・・・・・聖母月の祈りの集いでマリア様にお捧げする手紙(絵)をかく。

「聖母月の祈りの集い」にマリア様にお捧げする手紙(絵)を心をこめてかきました。

5時間目・・・・・共同祈願を知り、初めて聖堂で祈る。

お祈りはいつでもどこでもできます。でも、聖堂は祈りのためだけにある特別な部屋です。たくさんの人が祈りをこめた場所は祈りやすく、聖堂に入った瞬間、静かな落ち着いた心になり、神様の呼びかけを感じます。

初めて共同祈願をしました。

共同祈願とは、みんなでお祈りをすることです。

「神様、みんなが仲良くなりますように。」

「神様、みんなが病気やけがをしませんように。」

「神様、無事に家に帰れますように。」

「神様、みんながお休みしませんように。」

「神様、世界が平和になりますように。」

 

聖堂で祈る児童

なんと1年生の子どもたちがこんなに美しいお祈りをしてくれました。もちろん、みんなで心を合わせて
「主よ、私たちの祈りを聞き入れてください。」
と続けて唱え、祈りました。

 聖堂に子どもたちの柔らかい、優しい声が響きました。一人で静かに祈ることはとても大切なことです。しかし、お友達と同じ思いで神様に祈ることはもっと素敵なことです。お祈りに力強さを感じます。くじけそうな時も勇気が湧いてきます。子どもたちは声を合わせ、心を合わせて祈る心地良さを体験できたことでしょう。

5月18日(火) 聖母月の祈りの集いに参加しました。

マリア様の戴冠式

広い聖堂になったNDホール

外崎神父様

 1年生は2・3年生と一緒に祈りの集いに参加しました。聖歌を歌い始めると、ばらの冠、お花、マリア様へのお捧げの手紙のプレゼントを持った子どもたちの行列に続き、神父様が入堂され、厳かな雰囲気の中、祈りの集いが始まりました。じっと手を合わせる子、首を伸ばして、背伸びをして興味津々な様子の子と様々でした。

 各学年の共同祈願では、一緒に心を合わせている一体感がホール全体を包みました。

「『恵みあふれる』というのは例えれば、『栗きんとん』のようなものです。『栗きんとん』がどこをとっても甘いように、マリア様は神様のお恵みでどこもかしこもいっぱいなのですよ。『聖母マリアへの祈り』は元気なときは、マリア様にありがとうの気持ちで、そうでないとき、つらいときは、マリア様に助けてくださいの気持ちでいつでもできるすばらしいお祈りです。」と神父様は実体験をまじえて話してくださいました。

 初めての宗教行事だったので、あまり意味が分からなかったり、お祈りの言葉を覚えていなかったりと様々だった子どもたちですが、みんなで一緒に聖歌を歌い、神様に心を向け、静かに共に祈るという時間の積み重ねが、豊かな心を育むのだと改めて思いました。

 集いの最後の神父様の祝福の祈りの言葉にあった通り、子どもたちが、家族や先生、たくさんの大人たちに見守られて、人生の堅固な土台を築き、どんなときも神様の愛の中を歩いていけますようにと教職員も心を合わせて祈りました。

 

《ND宗教トピックス》

宗教教育は宗教の時間だけでなく、学校生活全般で大切にされています。

*1年生歓迎会

 4月19日(月)に行われた1年生の歓迎会では、各学年からお祈りカードをプレゼントしてもらいました。

 また、どの学年からも素敵な歌のプレゼントがありました。その中でも、5年生が「地球の家族」という曲に「NDの家族」という題で作詞して歌ってくれましたので紹介します。

NDの家族

作詞:5年生クラス委員

 *君のとなりに 僕がいて

  僕のとなりに 私がいる

  私のとなりに みんながいて

  みんなのそばには 先生がいる

**やさしい気持ち 分け合いながら

   ノートルダムに 守られながら

   家族のように 家族のように 輪になろう

*くり返し

**くり返し

*1・2年生   生活科

学校探検で、2年生が1年生に聖堂のステンドグラスやご像について説明しています。

*月目標、みことばの掲示

 

創立者

マザーテレジア・ゲルハルディンガー

 *宗教生活委員会による『わたしの好きな聖書のみことば』の掲示