今年の冬は,たびたび雪が降り,例年より寒さが厳しく感じられます。先週の始業日に,元気に登校してきた子どもたちは,書き初めに取り組みました。心を落ち着かせてから,一筆ずつ丁寧に書き上げていました。カトリック校である本校では,聖書や祈りの言葉からその学年にふさわしい題材を選んでいます。
 1年生「アレルヤ」 2年生「天のくに」 3年生「主の祈り」
 4年生「天に栄光」 5年生「平和希求」 6年生「天地創造」です。
 子どもたちの作品を見ながら,改めてどれも大切な言葉だと思いました。そして特に5年生の「平和希求」は,今,誰もが一番求めていることではないかと感じました。1月1日は「世界平和の日」として,世界中のカトリック教会では,平和の実現のために祈りをささげました。それに合わせ,本校の今月のめあては「平和」とし,平和についてじっくりと考え,祈る月としています。
 平和とは,戦争や争いが無いという状態だけではなく,自分の願いが叶ったり,心配や不安,もめごとなどが無かったり,穏やかに安心して生活ができる状態のことも言います。現在,新型コロナウイルスの感染によって,多くの人が亡くなり,苦しんでいる状況は,決して平和とは言えません。だからこそ,自分のことだけを考えるのではなく,今まで以上にまわりの人のことも考えて行動することが,命を守ることにつながります。他人事や無関心ではなく,自分ごととして,苦しむ人たちの痛みを感じ,思いを共感することが,平和の実現につながるのだと思います。
 全国的に感染者の増加が心配されています。今後も,自分がコロナにかからないための行動と,たとえ感染していてもまわりの人にうつさないための行動をとることが必要になってきます。
 明日から中学入試が始まります。6年生が体調を崩すことなく,ベストな状態で受験できますように祈ります。

校長 原山 稔郎