「This is my town~ 英語で、自分の町を紹介してみましょう。」

ここまでは、よくある英語学習のテーマの一つである。

だが、ノートルダム学院小学校の6年生は、ネパールの文通相手に自分の町を紹介する。

 

本校では、4,5,6年生が、毎年ネパールのノートルダム バンディプール校の児童と文通をしていて今回が3回目になる。6年生は、これまでに、2度ほど、特定の自分だけの文通相手とのやり取りを経験している。英語でお手紙を書くのは小学生にとってもちろん大変でもあるが、お手紙が返ってきたときの喜びは格段だ。

みんな手紙を受け取ると大事そうに、わくわくしながら手紙を開けている。

 

ネパールの文通相手に、自分の町のお気に入りの場所やモノを紹介するというのが今回のThis is My Townのゴールである。

 

まず、最初の授業では、ネパールの友達の暮らしぶり、町や学校の様子を英語の例文を手掛かりにしながら知っていった。決して、大きな町ではない、エベレストを見に来る観光客を受け入れる宿、レストラン、小さな土産物屋が立ち並ぶバザールが町の中心地。

そんなネパールのバンディプールの友達に、何を紹介したら分かってもらえるのか、喜んでもらえるのか、子どもたちは楽しみながらも、真剣だ。

補助の写真を使ってもよいが、それもまた、どんな写真を選ぶのがいいのか悩ましい。

「相手の町にないものを、しかも英語を使って説明するのって難しいね。」

「相手も英語が母語ではないから、できるだけシンプルな説明がわかりやすいかも。」

「自分にはそんなつもりがなくても、紹介する場所によっては、知らないうちに、相手を馬鹿にしているようなことになってないかな。」

色々と悩み、思考する。

 

授業の中でも、「ネパールのお友達にわかってもらえる紹介文を書こう。伝わりやすいようにどんな工夫ができるか。」と目的を確認し、振り返りも行う。

 

明確な相手がいることで、どんなものを、どんな風に紹介すれば伝わるのか、子どもたちは、よりリアルに思考することができる。

ロイロノートを使って、何度か教師とやり取りしながら紹介文を仕上げている。準備した文章を今度は、写真が印刷された「お手紙用紙」に丁寧に書き写す。どんな文字にすれば伝わるのか、思考しながら、そして、自分らしいものになるように、相手への思いを込めて、ちょっぴりわくわくしながら。

文章を書き終えた子たちの中には、イラストを書き足したり、文字に色付たりする子もいた。ちょっとでも伝わりやすくなるように、相手のことを考えて工夫する姿は頼もしい。

 

ネパールのバンディプール校にノートルダムの教員が手紙を持っていくのは12月。

ネパールの子どもたちに、私たちの町の様子が伝わりますように。

相手を思いながら書いた気持ちがしっかりと届きますように。

 

そして、子どもたちが、未来でも、いろんな場面で相手のことを考えて思考することを大切にしてくれますように。