先日の参観日に、「輝け10円玉大作戦」を行いました。この授業は3年生理科の「光のせいしつ」の発展として取り組みました。光のせいしつの単元では、鏡を使い、日光をはね返したり集めたりして鏡の役割を学びました。また、鏡ではね返した日光を日かげに当てると、明るくなることやはね返った日光には暖かさもあることも学びました。

弥生時代の女王卑弥呼は、中国の皇帝から青銅で作られた鏡を贈られています。製作された当時の青銅製の鏡はピカピカに輝いていたことでしょう。この鏡でも年月が過ぎるとやがて表面が酸化されくもってきます。いつまでも表面をきれいな状態に保つには卑弥呼も苦労したと思われます。

子ども達が日常使っているお金の10円玉にも同じようなことが起こっています。造幣局で作られた10円玉はピカピカしてとてもきれいです。しかし、年月が過ぎると表面が茶色っぽく汚れてきます。

この汚れを取り除き、製造当時の輝きを取り戻すことを参観授業に取り入れました。

身近な材料(8種類)を利用し、どの程度きれいになるのか実験と観察を行いました。

子ども達は、各自汚れた10円玉を8枚持参しています。まず最初に、10円玉8枚が貼れる台紙に両面テープを貼り付けます。次に、表面が汚れた10円玉1枚ずつにレモン汁や酢、梅干などをたらし、しばらく待ちます。その後、布でふき取ります。

レモン汁や酢、梅干などが表面にあったところは汚れが取れています。実験が終わった10円玉は台紙に貼り付けます。残りの10円玉も同じように表面に材料を落とし、布でふきとりました。

 

 

この実験から10円玉の汚れを落とすためには、酸性の材料を使うとよいことがわかりました。特に、レモン汁+塩、酢+塩などを使うと、驚くくらい表面がきれいになりました。

これらの10円玉は銅が空気中で酸化され汚れていたのです。その汚れを取り除くのが、酸化還元反応でした。小さな科学者になれた子ども達は、この実験・観察に大満足でした。

ノートルダム学院小学校では、理科の発展として、教科書に掲載されていないことにも取り組んでいます。また、土曜日を利用して、希望者対象の「わくわくサイエンス」も実施しています。理科好きの子どもを一人でも増やす行事に取り組んでいます。

理科部 藤島太助