2年生が行っていたPBL授業の取り組みをご紹介します。

参観で野菜販売プロジェクト

毎年6月には野菜を育て、採れた野菜でサラダパーティーを行う授業がありますが、
今回はこれをPBL授業として取り組むことにした2年生。


この授業をスタートするきっかけは
「今コロナの問題があるので作った野菜を学校で食べることは難しい・・・みんなはどうしたい?」
この一言でした。
最終的には「野菜をおうちの方に販売したい」という子ども達の思いで、授業参観で野菜販売をすることになりました。

子どもたちがこのプロジェクトで栽培収穫~販売をどのように進めたかご紹介します。

①栽培・収穫について

校舎の屋上には広い畑があり、今年はトマト、キュウリ、ナスを育てました。屋上なので日差しをさえぎるものは何一つなく、カンカンに照りつける太陽の光を浴びて野菜がすくすく育っています。靴を履き替えて畑にいざ出発。ジリジリと焼けるような暑さの中で真っ赤になったトマトや、子どもたちの顔よりも大きくなったキュウリなどの野菜を収穫しました。

②値付けについて

収穫した野菜に子どもたちはそれぞれ値段をつけていきます。 「このキュウリは大きすぎるから10円安くしよう」 「このトマトまだ青いから予約券を販売したらどうですか?」 「これは昨日採れて新鮮さがあまりないから10円安くしよう」 などいろいろ基準を考えながら子どもたちは値段をつけていきました。 大きすぎるのは安くするなど、理由も考えられていて非常におもしろいです。そして全て販売したらいくらになるのかも自分たちで計算し、実際に販売することになりました。

③プレゼン・販売

買ってもらうにはしっかりと野菜のことを伝えなければなりません。 そこで収穫した野菜について保護者にプレゼンテーションをします。プレゼン前はドキドキしていたようですが、買ってもらうためにお客さんにセリフを考えて子どもたちが一生懸命伝えました。 その後は保護者の方と「一番新鮮なトマトはどれですか?」「ムキムキになれるナスはどれですか?」など会話を楽しみながら売ることができました。 参観での販売が終わると「全部売れた!!」と子どもたちは興奮状態だったそうです。 いざ金額の集計を行うと・・・予想していた金額と実際にもらった金額が違うチームが出てきたそうです。 子ども達は「なんで違うんだろう?」とパニック状態。最終的にはなぜ金額がずれてしまったのかも自分たちで考え突き止めることができたそうです。

④お金の使い道

授業はそれだけでは終わりません。 実際にいただいたお金を、 クラスで何に使うか相談します。
子どもたちの中から多く出てきたのは寄付です。
「なんの寄付にしようか?」
とたずねると、被災した地域や知っている募金、
中には「先生!犬や猫の殺処分についての寄付があるのを見つけました」と自分で考えてくる児童もいたことに驚きました。
寄付以外には「教室の備品を買いたい」という児童や「冬の野菜を育てるための苗を買おう」と言う児童もいたそうです。
野菜を育てるという授業がスタートして、値付け、販売、プレゼン・・・・・たくさんのことをやってきました。
正直ここまで子ども達が自分たちでお金の使い道や今後のことを考えていることに驚きました。


子どもたちは何にお金を使うのか気になるところだと思いますが、後日お伝えしたいと思います。

今回ご紹介したのは生活科でのPBL授業でした。 今後もこのようなPBLの授業についてお伝えしていきます。
PBL授業を通して、将来自分で考える力や、チャレンジする力を身につけて欲しいと思います。

岩城 賢三