夜来の雨も朝方には止み、最後の土曜遠泳特訓が予定通りにおこなわれました。
8時過ぎ、体育館に集合したAグループの5年生は、どの子どももよく日焼けしていて、これまでの練習量を想像させてくれます。
命綱となる腰ひもの結びを確認したあと、教頭先生のお話に耳を傾けました。

 

 
全員でプールに一礼をしたあとで準備体操そして水慣れと続き、水深が77cmから155cmに下げられて、隊列練習の始まりです。
8時半現在で気温は24度、水温は25度です。

 

A1グループの泳力はさすがです。校内合宿2日目の1,2年生たちが玉入れに上げる運動場からの歓声にも動じることなく、整然とした隊列で周回を重ねます。
時々、プールを斜めに、つまりN字型に泳ぐというコースを取ります。これは、同じ向きに泳ぎ続けると水流が一定し、水の流れに乗るために泳ぎは楽になるのですが、コースを変えることで逆流が生じ、この抵抗に対して強く泳がなければならず、結果的に泳力のアップにつながるというわけです。

   

 
A2グループの特訓には本校父母の会会長様も、みずからプールに入って、他の役員の方々やボランティアで本番に伴泳をして下さる保護者の方々とともに子どもたちを励まして下さいました。

 

特訓はA1が45分間、A2は40分間の長丁場でしたが、全員泳ぎ切りました。
後半の特訓はB・Cグループです。まず、Cが水に入りました。20分間と、これも長くつらいトレーニングです。しかし、Cの一人ひとりは、自分の泳ぎに集中して全力を尽くしました。この1週間だけでも大きな飛躍があったことが、メンバー全員の「完泳」でもわかります。

 

最後のグループ、Bのメンバーが隊列を作り始めました。朝からずっとプールに入りっぱなしの保護者の方々や先生も、疲れを忘れて遠泳特訓最後の組へ全力の伴泳と声援です。

 

Bが泳ぐこと30分、これまた一人の落伍者も出さずに、全員が達成感とともにプールサイドに上がることができました。
さあ、いよいよ来週は本番を迎えます。今日の天候は、プールから上がってほかのグループを応援するのに、タオルにくるまらないと少し肌寒いくらいでしたが、本番では、テントの中で、夏の暑さと戦いながらの声援となります。
三重県浜島の大矢浜海岸に「えんーやこーら」の掛け声が響き渡り、5年生一人ひとりが、長い間の努力との引き換えに、かけがえのない充実感と自分に対する自信を得るその日まで、あとわずかとなりました。