「心を一つにして跳ぶのよ!」

   大縄大会の本番直前,私の声かけに真剣な表情でうなずくみんなの顔。さあ,大縄大会の始まりです。
 1回,1回子どもたちの跳んだ数を数える度に,力を合わせ,励まし合い,目標に向かって努力してきた子どもたちの姿がよみがえります。

  跳べないAさんを励まし,やさしく声をかけたBさん。朝練に参加したいと早く登校するようになったCさん。縄に引っかかった時,「だれかサポートしてあげて!」と頼むと,「僕がします!」と手を挙げて力強く言ってくれたD君・・・。子どもたちは,今日まで懸命に練習に取り組んできました。初めは50回を跳べなかった子どもたちが,50回を超えるようになると「51,52・・・」と自分たちで声を出して回数を数えるようになりました。跳べない友だちの後ろにサポートに付く友だち,「跳べるようにみんなで話し合いたいです」と提案してくれたクラス委員とクラスサポーター,それを受け止めて話し合った子どもたち。話し合いの回数は3回を超えました。一つの目標をみんなで実現するために心を合わせ始め,合わせようと努力し,心を合わせた子どもたちの姿が私の目の前にありました。

 目の前が涙でぼやける担任とは違い,本当にキリリとした最高の顔で必死に跳び続ける子どもたち。その顔を見るとやっぱり涙が止まらない私です。41人,ひとり一人が創り上げた大縄大会物語。その物語の主人公たち41人に心から,心からの大拍手です。

ほら,見て!立派に跳べます。

こんなに気合いの入った跳躍!

祈るような気持ちで結果発表を待ちます。

       3年担任  鎌田 裕子