ノートルダムの教育は体験を重視しています。

そして、体験を高度な思考力へと昇華させます。

 

次の問題は6年生の算数であつかった問題です。

【問題】

たろうさんはT浜で遠泳をしました。たろうさんは点Aから出発し、点B、点Cを通って点Dに着きました。遠泳のふりかえりに、たろうさんは次のように書いています。

・AB間は潮の流れに逆らって泳いだ。ADと垂直に進むことができた。

・BC間はADと並行に進む予定だったが、潮の流れの影響をうけたため、ABと垂直に進むことができなかった。

・CD間は潮の流れにのって泳いだ。ADと垂直に進むことができた。

(1) AB間は22分、BC間は5分、CD間は13分、泳いだ距離は合計1524mです。潮がないときのたろうさんの速さと潮の速さの比を求めなさい。

(2) BC間の距離は205mでした。潮の速さは分速何mですか。

 

いかがでしょうか。

この問題は、過去の入試問題を参考にしつつ、本校の体験学習のひとつである「遠泳学習」と算数の「流水算」を組み合わせた本校オリジナルです。

たいへんな難問ですが、子どもたちは、潮に前後左右から流されるとどのように経路や速さが変化するのか、経験的に知っています。この経験を足場として、問題を解決していくのです。

中学受験まで残りあとわずか。子どもたちが、経験に裏打ちされた高い思考力を得んと奮闘する姿勢を保ち続けられますように。