祈りの森跡の発掘調査が始まって2ヶ月が経ちました。試掘の段階でわかっていた通りの遺跡が出土しています。
 調査をしている京都市埋蔵文化財研究所のご厚意により、5月 16 日から3日間、5・6年生がこの遺跡見学をさせていただきました。

 クラスごとに集まって、研究所の方から、まず説明を受けました。

「ノートルダム学院小学校は、『植物園北遺跡』の中にあります。『植物園北遺跡』は東西約2 km 南北約 1.5km にも広がる古代の村の跡で、縄文時代からの建築跡や当時使われた食器などが 見つかっています。ノートルダム学院小学校の祈りの森跡からは、竪穴式住居が4棟みつかり ました。今から約 1800 年前の弥生時代の終わりから古墳時代にかけてのものと思われます」

 次に研究所の方が掘り下げられた地面におりて、遺跡を指差しながら、説明を続けました。一番、大きな竪穴式住居は一辺が7 m の大型住居で、当時の村の集会所か有力者の家だったのではないかということでした。地面から見え隠れしている黒い物については、「火事にあって焼け落ちた柱が残ったもの」という説明でした。

 この遺跡から出土した土器類はまだ修復されていません。そのため、違う場所から出た土器を、時代を追って子ども達に紹介して下さいました。一列に並べられているので、作り方が進歩していく様子が目で確認できました。

 見学には、合計約 40 人の保護者の方々も参加しました。

 そのうちのお一人で高学年のお子様を持つ保護者の方の感想を紹介します。
 「縄文・弥生時代からの人々の生活の営みが生き生きと伝わってきて、遠い遠い昔に思いを馳せることが出来ました。そしてその生活が現代の私達の生活と繋がっていることもしっかりと感じられ、とても感動いたしました。わが子は昨年、『考古学者になりたい』と申しておりました。子どものことですから、夢はどんどん変わっていきますが、子ども時代にこういう物に触れられるということは、本当に幸せで、今後の人生に多大な影響を与えてくれることと存じます」

<子ども達は土器の破片らしきものを探しては、研究所の方々に本物かどうか尋ねていました>

<研究所の方が再現された昔の衣服「貫頭衣」と勾玉のペンダントを試着させてもらいました>


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