「もし言葉で過ちを犯さない人がいるなら、その人は全身を制御することのできる完全な人です。馬を御するために、その口にくつわをはめるならば、馬のからだ全体を意のままに動かすことができます。また、船をごらんなさい。それがどんなに大きく、強い風に吹きまくられていても、ごく小さなかじ一つで、かじ取りは意のままにそれを操ることができます。同じく、大言壮語することができます。
 また火をごらんなさい。どんなに小さな火でも、大きな森を燃やすことができます。舌は火です。体の器官の中で、不義の世界を代表する舌は、全身を汚し、人生の車輪を燃やし・・・(中略)舌は疲れを知らない悪で、死をもたらす毒に満ちています。わたしたちは、舌をもって、主であり父であるかたをほめたたえ、また、この舌をもって、神にかたどって造られた人々をのろいます。この同じ口から賛美とのろいが出てくるのです。」
(ヤコブ3・2~10)

 誰もがドキッとしながら読む箇所でもあります。“人はパンだけで生くるにあらず、神のことばで・・・”という有名な個所を思い起こされる方もあるでしょう。
 私たちはことばで人を生かすことも殺すことも出来ます。“口舌の罪ほど陥りやすく、重大な結果をもたらす罪はない”とも言われています。願わくは、私の口から出ることばで、人を傷つけることがありませんように、と祈りましょう。