皆様は、地球の自転と公転の話は、学校で教わったことと思います。

地球が太陽の周りを自転していることは、毎日繰り返される日の出と日の入りで何となくわかるような気がします。もし、地球が自転しなければ、太陽に向いている半球面はずっと太陽のエネルギーを受け続けます。

そこには夜はなく、地表の温度は何百度にもなるでしょう。また、太陽エネルギーを受けない反対側の半球面は暗闇と氷点下の世界がずっと続きます。

地球は、24時間かけて自転するおかげで生命が住める温暖な星となっています。

コペルニクスの唱える地動説が現れる前は、古代ギリシャのプトレマイオスの言う天動説がずっと信じられていました。地球を中心にして、地球の周りを太陽やいろいろな星が回っているんだという説です。

地球が太陽の周りを24時間かけて自転することは、毎日繰り返される日の出、日の入りを観察することで納得できます。けれども、地球が1年かけて太陽の周りを回ることは、実感としてとらえ難いです。

毎日毎日、冬の夜空を見ているとわかります。同じ時間帯に夜空を見上げているのに、星座の見える位置が少しずつ西にずれていくのです。地球が自転しながらその位置を変えなければ星座の見える場所はいつも同じはずです。地球が公転しているならば、1か月過ぎると地球の位置は30度移動しなければなりません。30度×12か月で360度になり、地球は元の場所に戻ってきます。

私たちの住むこの地球は1か月で東に30度動くので、宇宙の中では静止している星座が西に動いたように見えるのです。1月、2月に南の空に見えていたオリオン座が、少しずつ西の空に見えるようになっています。

古代の人たちもこのことには気づいていたのではないでしょうか。でも、自分の住む地球が太陽の周りを回っていると信じるよりも、地球が宇宙の中心だと信じたかったのではないでしょうか。そんな気がします。

そろそろ冬の星座も終わりに近づいています。次は、春の星座をいくつ見つけられるか今から楽しみです。

3年生 副担任 藤島 太助