5年生は礼法の授業の1つとして毎年「食礼」の授業を実施しています。

たん熊の栗栖先生に講師として来ていただきました。

栗栖先生は、講堂で5年生全体に1時間お話しくださり、

その後、4日間、毎日1クラスずつ2時間の実技の授業を礼法室でしてくださいました。

 

2013年「和食 日本人の伝統的な食文化」はユネスコ無形文化遺産に登録され、

栗栖先生はその認定に貢献された方です。

 

全体講義では、基本的なお箸とお椀の取り扱い方と「だし」の大切さを中心にお話しくださいました。

そして実技では丁寧に作られた、たん熊北店さんの懐石料理をいただきました。

どのお料理もとても手が込んでいて、美味しいものばかりでした。

(人参の飾り切り、銀鱈は味噌に3日漬け込んであるなど、

 そもそも 全ての料理に関わるだしを取るための昆布と鰹節作りには

 どれほど時間がかかっているのか、そんなお話もしてくださいました。)

 

子どもたちはお箸の取り扱いを教えていただき、飯椀、汁椀、懐紙のいずれかを先に両手で取り扱ってからお箸を取り上げる方法で食事をいただきました  

これは言葉にすると簡単ですが慣れない所作なので 気をつけないとすぐにいつものようにお箸を先に手にとってしまいます。

みんな 美味しいお料理を目の前にゆっくりと所作を意識しながら、良い姿勢でいただくように努めていました。

また、礼法室は畳で そこに正座をしてお食事をいただきます。

足のしびれと闘いながらも頑張って食事をいただいている子も多かったです。

近年は、なかなか正座でお食事をいただくという機会は少ないかと思います。

これも子どもたちにとって良い学びになりました。

講義の中で、和食の中でのだしの大切さとその効能のお話がたいへん勉強になりました。

きちんとしただしをとると食事の満足度も上がり、少量で満足出来て、健康に過ごせます。

質のよい食事は心身の安定につながるというお話も興味深かったです。

 

食礼の授業だけで子どもたちが全てを完璧に身に付けたとはいえませんが

今回の経験が今後の機会に思い出され、

活かされるものとなればいいなと思います。

 

栗栖先生 素晴らしいご講義と美味しいお料理を本当にありがとうございました。

 

5年生担任 兵田 千紗子