どの作品からも感じられる素朴な温かさが魅力なのでしょうか,4年生国語科の大きな単元である「ごんぎつね」の学習を終えてから,子どもたちはいろいろな新見南吉作品に親しんでいます。数々の魅力的な作品の中でも,子どもたちの間で今日,話題に上がった作品は「でんでんむしのかなしみ」です。このお話に出てくるでんでんむしは、たくさんの出会いを通じて背中に詰まっている悲しみを受け入れ、ゆっくりでも前向きに進めるようになります。そんなでんでんむしの姿が心に響いたようでした。友達がいたから心が明るくなり、勇気がわいた主人公のかたつむりに子どもたちは,自分の体験を重ねていたのかもしれません。そして,自分にも大切な友達がいること,自分もまた誰かの大事な友達であることに気付けた様子を嬉しく感じたお昼休みでした。

 

4年担任 稲光千賀子