今年も3年生を対象として、希望者にカブトムシの幼虫を配りました。子ども達は虫が大好きです。昆虫の学習を本格的に始めるのは3年生になってからです。3年生の理科の単元には、「昆虫を調べよう」があります。この学習がスムーズに進められるように、希望者にはカブトムシの幼虫を渡しています。カブトムシのオスの成虫の姿は、黒びかりしておまけに角もあります。いかにも強そうな勇姿は子ども達を引きつけます。その一方、カブトムシの幼虫の姿は、成虫の姿とは似ていません。カブトムシは、たまご→幼虫→さなぎ→成虫とその姿を変えていきます。子ども達の大好きな姿に変身するためには、さなぎの時期が必要なのです。

このカブトムシの幼虫探しに、4月、5月の土曜日を利用して滋賀県マキノ町や京都府南山城村まで出かけました。近所の人の話では、最近はカブトムシの数が少なくなったとのことです。寒い冬の間、山から下りてくるイノシシはカブトムシの幼虫を食べるからだそうです。

理科準備室には、幼虫を希望する子ども達が飼育マットを入れた観察ケースを持参してきます。その子ども達に一人一匹ずつ幼虫を渡しています。大きな飼育ケースの底を探し、元気そうな幼虫を観察ケースの中に入れてあげると、子ども達はみな、「大きい!」と歓声をあげます。3齢幼虫になったカブトムシは10センチほどの体になっています。元気な幼虫は、明かりが嫌いなのかすぐに飼育マットの底に潜りこんでいきます。子ども達の嬉しそうな顔が続く理科準備室でした。

* 写真の左には大きさ比較のため1円玉があります。(希望する4年生児童にも分けてあげました。)

                              理科部 藤島太助