1.NDET

 すでにご案内したとおり、今年度第2回のノートルダム英語検定試験(NDET)を、来年2月12日からおこないます(6年生は3月上旬に日程を設ける予定です)。受験のお申し込みは1月11日厳守でお願いします。なお、お子様が今回、「しりとり検定」の1級を受験される場合は、お配りした申込票の欄にその旨を書き込んで下さい。

 12月22日、二人の幼稚園児がNDETにチャレンジするため、本校へやってきました。そろって素晴らしい発音で解答し、面接官の米国人教師をうならせました。同時に、NDET練習専用CDの中で発音指導している彼を、大いに喜ばせもしました。もちろん二人とも英文の合格認定証を手にしましたが、特にAちゃんは、改訂版教科書(検定教本)での「単語検定」の最難関の1級を6歳で合格し、これまでの7歳(本校1年生)という合格年少記録を塗り替えました。1級の対象語は120語あり、語彙そのものとしても、また音声面でも難しいものばかりです。たとえば、家庭生活で使う言葉としては、dish washer ,  refrigerator ,  light switch , backpack , toothbrush , water bottle , dresser , dining room  などが含まれています(これらは、4年生以上が参加できるディスカバリーの海外コースでホームステイした時に使うことを想定して選んだ単語です)。二人ともあらためて合格おめでとう。練習を続けて、また受けに来て下さい。

 

 今回の二人は、本校のイングリッシュコンテストに参加してくれたのがきっかけとなり、NDETの受験となりました。このように外部受験も歓迎していますが、検定の開始以来4年間で、100人前後の幼稚園児が受験し、全員合格という素晴らしい結果です。いずれもまわりのご指導の賜物には違いありませんが、小さな子どもたちの持つ言語能力の高さには検定のたびに驚かされます。
 「英語は早いうちから始めるのがいい」「いや、中学生からでも遅くない」などをはじめとして、第二言語習得には諸説があります。しかし、これまで約3,000人の小学生・幼稚園児のNDET受験面接を通して、正しい発音の獲得は早いうちにこしたことがないという実感があります。受験を目標にして継続的に練習を重ねたら、発音自体は留学しなくても正しいものが定着します。また、NDET合格という到達目標が達成されれば、英語に対する自信が深まり、学習意欲はさらに向上します。それは先々に繋がる大きなモチベーションとなることでしょう。生活言語でないために定着という点で英語学習が抱える不利があることは事実ですが、その制約の中で、一定の語彙を正しい発音で獲得し、慣用句や対話文・自己表現文を覚えることは、小学生段階で可能かつ必要な英語習得の基礎だと考えます。これが在校生にNDET受験を勧める最大の理由です。

 

2.DS学習

 4年生へのアンケートから、全体の83%が任天堂のDSを持っていることがわかりました。そしてその多くが、DSを単なるゲーム機として利用しているのではないのです。頭脳トレーニングや漢検をはじめ、DSは今や、学習機器として市民権を得たと言えるでしょう。実際、中学校では京都府八幡市の公立中学校で英検DSによる語彙力向上の学習効果が5月に発表されていますし、高校・大学でもDS学習を取り入れるところが紹介されています。
 9月末、英検DSのソフトが新発売されたのに合わせ、本校は4年生がDS学習を始めました。(財)日本英語検定協会の「実用英語検定」の5級に来年、トライするのが目標です。小学校としてのDS採用は、ソフト製作会社やインターネットを通して知る限りでは、本校が日本で初めてのようです。

 
 
 

 練習は、週2時間の英語の授業のうち1時間の最後の15分間を当てているほか、火曜日から金曜日の毎朝、自由学習の時間が設けられています。
 英検5級では中1程度の文法事項と語彙・熟語の読み書きの力が試されます。しかし、本校の英語は語彙・音声指導を軸に自己表現力の育成を目指したオーラルイングリッシュ中心の学習内容のため、過去に出題された問題をDSでやってみるだけでは5級合格は難しいのが実情です。そこで、まず授業で使うビジュアルコンテンツの一枚一枚に単語のつづりを加えたほか、教科書に載せた単語のつづりを覚えるための補習教材を宿題として出しました。また、冬休みの家庭学習教材として、英検練習専用CDを配りました。
 CDの内容は次の通りです。
 1)5級の過去問から比較的簡単な単語100語
 2)基本的な59の一般動詞
 3)Be動詞現在形( am, are, is ) の肯定文・否定文・疑問文についての文法説明

 つまり、中1の夏休みまでに履修することがらを家のパソコンで勉強するというものです。発音も重視してあり、1)と2)にはそれぞれ「発音編」「つづり方編」が収録してあります。形式はNDET用のCDと同じで、写真やイラスト、そして本校教師(日本人)による発音説明という2つの画面で構成されています。このCDは英検5級練習教材パート1で、5級の内容を全部カバーするまで順次、増やして行きます。

 

 読み方やつづり方そして文法と、英検5級合格を目指し、4年生にはこれまでにはなかった英語の勉強にがんばってもらわなければなりません。けれども、その勉強を続けることで、学校でのオーラル中心の授業も立体的になってより理解しやすくなることは請け合いです。そして、これまでの宿題の提出状況からは、DS学習を効果的にするために努力している4年生の様子がありありとうかがえます。上のアンケートでは、「DS学習の良いところは」という質問に、全体の74%が「楽しい」、44%が「間違いをDSが記録してくれるので覚え直せる」、そして「集中できる」が42%(複数回答可)というふうに、DS学習に対する児童の意欲が現れていますし、これこそがDS効果と言えるでしょう。4年生には、楽しく、あせらずに、しかし一歩一歩学習を進めていってほしいと願っています。英語は「聞く」「話す」「読む」「書く」という4つの技能がバランスよく定着することが理想です。コミュニカティブイングリッシュではカバーできない「読む」「書く」の力を、大好きなDSを使って児童が伸ばしていく取り組みには大きな期待が持てます。4年生の保護者の皆様にはご理解とご協力をお願いいたします。

 
 
<漢検DSの練習も朝の教室で始まりました>

 なお、DS学習は他学年にも開放する方向で考えています。機械操作には問題はないのですが、教材の日本語の説明に漢字が多いため、低学年には難しいと思われます。
 DS英検学習は来年度以降ももちろん続けます。現在の4年生の取り組みを参考にしながら、実施学年を決めることにしています。


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