観世 三千子(五世 井上 八千代)観世 三千子(旧姓 片山)
(五世 井上 八千代)

京舞井上流五世家元

(第10回卒業生)

経歴
  • ノートルダム女学院中学校、高等学校卒業後、舞の道に入る。
  • 八坂女紅場学園講師。
  • 京都造形芸術大学教授。
  • 日本舞踊協会常任理事。
仕事内容

日本舞踊の中でも、私共井上流は、京舞といわれ、女性ばかりの小さな流派です。歌舞伎舞踊の流れを汲む踊りとは、趣きが異なり、訴えかけの強くない、地味な芸能と言えましょう。抽象的であり、或る意味、普遍的な点が、細く長く続いた由縁かと思います。私自身は、京舞を生業とし、舞台に立つこともあれば、素人の方々にお教えもし、祇園甲部の芸舞妓の指導もいたしております。春を彩る祇園の都をどりの振付や、京都を知っていただくための、簡単な講演等も仕事のひとつです。

メッセージ

第10回卒業であった私達の時代は、まだ新しい学校でした。建物や設備も変わっていくなか、プールが完成した時は、大変誇らしく、嬉しかったことを思い出します。ミサやシスターキャロラインによる、ラテン語の聖歌の指導はなつかしく、得難い体験であり、歌は今でも口ずさむことが出来ます。5年生からの、仮説実験授業は、自己表現及び、他者の説を聞き、思考を深め、展開することを学びました。徳と知育を実践しようと努力なさる先生方の姿も心に残っております。