「挨拶は大切です。しっかりしましょう。」と、普段子どもたちに話しているものの、私にはそれができないときがあります。

 昨日のバザー準備でのこと。私がお手伝いするコーナーは、今年からの新ゲームがあったり、たくさんの商品を扱ったりすることから、準備に時間がかかりました。
 責任者のお母様がおっしゃいました。「あの、ここまでで結構ですので…。」汝疑うなかれ、と思いつつも、「本当かな。」としばし観察します。「ここの看板、自分でもよければつけますので…。」
 しばらくして、責任者のお母様。「もう5時ですので。どうもお疲れ様でした。あとは明日やりますから…。」はい、とお返事しながらも、まだ作業を続けておられるのを確かめて、申し上げます。「どんなことでもいいので、おっしゃって下さい。」倉庫から30箱以上の商品入りダンボール。お一人でされるつもりだったのだろうか…、とびっくりしました。
 「皆さん、本当にありがとうございました。今度こそ帰って下さい。どうぞ。」日も暮れて、手元ももう見えません。「この道具、ゲームのですか。やります。」新ゲームのために、ご主人様がお作りになったと知り、またびっくりでした。申し訳ないと思いつつ、ご挨拶して校内に戻ると、まだ煌々と明かりがついていて、それぞれの会場で保護者の方々がお仕事をされていました。
 「お仕事」と記してしまいましたが、どれも学校のためのボランティア活動です。元気に「お疲れ様でした!」とはとても言えず、「お疲れ様です。」という言葉と会釈での、感謝のご挨拶となりました。

 さらに皆様のお心に深く感謝してのバザー当日になりました。

1年担任 遠藤 克哉