本校体育科のボール運動

ノートルダム学院小学校 体育部
綾田 満成
髙野 北斗
中西 隆英

1・2年

指導要領では「ゲーム及びボール運動」領域で、低学年では、「ボールゲーム」と「鬼遊び」を示している。このうち「ボールゲーム」では発達の段階を踏まえると型ごとに共通する技能を用いてゲームをすることが難しいことから、型を超えて幅広くボール運動系の技能の基礎を培うことを目指し、簡単なボール操作の「ボール遊び」と簡単な規則で行われる「ボール投げゲーム」「ボール蹴りゲーム」を示している。
本校では、1年生では基本的なドッジボールである箱ドッジを行っている。チームの仲間と作戦を立てたり、パス回しを工夫したりというまでには至っていないが、チームとして協力して競技を行うことを意識できる競技である。
2年生では、ドッジボールの発展として、田んぼドッジを行っている。箱ドッジと違い、対戦相手が複数いる中で、パス回しの工夫やチームでの作戦を工夫する学習ができる運動である。単に受けて投げるだけではなく、どのようにパスを回せばチームにとって有利か、どこを狙えばいいかなどを考えて競技できるように指導している。

 

3・4年

新学習指導要領にあるセストボールとほぼ類似した内容であるが、本校ではそれ以前よりシュートボールとして取り組んできている。ゴール型ゲームの運動の特性として、手でのドリブルやパスを使ってボールを運び、コンビネーションでシュートまでつなげていく攻守混在型の運動である。
児童にとって、ルールや作戦を工夫して、集団対集団の攻防によって競争することに楽しさや喜びを味わうことのできる運動である。
3年生では、まだまだボール操作が不慣れであるが、仲間と共に活動することで、次第にどのように攻めるといいか作戦を考えるようになり、パスを回す、パスして走る、ドリブルするなどのパターンを使えるようになってきた。
4年生では、3年生での学習内容を活用してポートボールに取り組んでいる。
この運動の特性である「2つのチームが入り交じって、互いに相手チームの防御をかわしながら、協力してボールを運び、ゴールマンにシュートして得点を競い合う」ということをより楽しく取り組むことができるように指導している。

 

5・6年

フラッグフットボール

ほとんどの子どもが初めて体験する球技である。ボールを投げる・受ける・運ぶなどの基本的な技術は勿論、ボールに関係のないところで、いかにチームのためにプレーをするかが大切となる。そのため、基本的な技術習得をするための練習に留まらず、チームの作戦を考えることにも子どもたちの意識が強まっている。普段、ボール運動が苦手な子どもも、作戦の中で役割を与えられてチームに貢献することができるという点では、様々なところにスポットライトが当たる球技といえる。

 

サッカー

足でボールを扱うことは、慣れるまでにかなりの時間を要すると考える。それゆえに、得意不得意が顕著に表れる球技である。低・中学年でも体験しているが、日常的に足でボールを扱っていないと、どうしても身に付きにくい。ドリブルする→止まる→方向を変えるという動きを、鬼ごっこなどを通して習得させ、まずは目の前の相手をかわすことを意識させる。これは、相手チームの人がボールをとりにくると、すぐにボールを蹴ってしまう子どもが多い現状への対応策である。また、「止める・蹴る」の基本的な技術に関しても、ペアでその場で向かい合って行うだけではなく、移動しながらランダムに置いたハードルの間を通すなど、より実戦に近い状態で行うことにもチャレンジしている。

 

ハンドボール(2014年度より導入)

バスケットボールやドッジボールよりもひとまわり小さいボールであるために、「投げる」動作は比較的スムーズに行うことができる。「受ける」動作は掌でボールをつかむ感覚に慣れるまでに時間がかかる児童にとっては、サッカーやバスケットボールよりも点数が入りやすい競技であるため、意欲的に取り組むことができる。

 

ミニバスケットボール(2015年度より導入)

ドリブル・パス・シュートなどを駆使し、勝敗を競いあう楽しさや喜びを味わうことができる。攻撃の際に空いている場所に走り込み、得点しやすい空間を作り出すなどの集団技能からなる運動である。3・4年のゴール型ボールゲームの経験を生かし取り組んでいる。ゲームの中で、瞬間的な状況判断からのボール操作が要求される。ボールと自分の関係、ボールを保持しない味方との関係を意識し、パスを送り、攻撃することでシュートに結びつくよう作戦を考える楽しさを味わうことができる。