家庭科では、各単元において、将来一人暮らしできるような生活力を身につけることを長期的な目標とし、その土台となる一つ一つの教材や単元を大切に扱っています。特に頼もしい自分になっていくため仲間との関わりや話し合いを通じ、その体験を振り返ることで、自立への小さな土台を確かにつくることにも重点を置いています。児童はやる気もあり、楽しく取り組みます。でも、頭に思い描いているような実技力が伴わないと、粘り強く仕上げることがやや難しくなっている様子もあるようです。そんな児童の実態を踏まえた上で「対話を通じて主体的に活動すること」を重視し、それぞれの児童の個性を生かしつつ、自立への足がかりとなる生活力を育て、豊かで楽しい生活をおくる力を伸ばしたいと願っています。

さて今回は、低学年で実施する実習の一つ「靴洗い」(一年生)の様子をお伝えいたします。主体的に頑張ると共に、それぞれがより良い方法を考え出すことが出来たひと時でした。

まず、なぜ靴を洗う必要があるのかをみんなで考えます。それから、靴の洗い方や気を付けることを話し合い、靴を洗ううえで重要なことや最も良い洗い方を学びます。それから、水なしで方法を一通りやってみた後、いよいよ少しだけの水を使って一通りやってみます。

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みんな、熱心に真っ白な靴になるよう楽しく頑張りました。

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靴ブラシの持ち方にも工夫して、最も汚れを落としやすいように試行錯誤していました。

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次は、テラスなどでたくさんのお水を使ってごしごしと洗いました。

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対話を通じた学び、深まった考え、新しく芽生えたやる気や気づきを、よりよい生活とは何かを考える力やたくましい生活力につなげることが出来るようにしたいものです。豊かな生活のために必要な計画力・実践力を児童が身につけられることを目指すとともに、実生活ですぐに役に立つより実践的な課題を充実させています。授業で感じたことや考えたことを毎日の衣食住にいかし、自分も人も豊かな生活が送れるよう心がけています。さらに、家族が協力し合い、支え合って家庭生活を営んでいることや、家庭生活には自分や家族の生活を支える仕事があること、それは自分を大切にすることにつながっているという理解を深め、自分や相手を思いやった家庭生活を営む力、家族の一員として仕事を分担することの大切さへとつなげ、人も自分も大切にするというNDスピリットを実践する大切な一つの場とした実習でした。

家庭科 稲光 千賀子