3月9日、4年生は今年度最後の山の家学習を迎えました。

バスを降りてから登る、山の家へ続く坂道のみちばたでは、ふきのとうが歓迎の芽を出していました。

 

この日の活動は「七輪陶芸」です。あらかじめ学校で作っておいた粘土の「箸置き」を、七輪を使い素焼きにするという製作活動です。各クラスが6つのグループに分かれ、玄関前の広場でそれぞれの七輪を囲みました。

4年生がチャレンジした「七輪陶芸」の手順を紹介します。除湿、火加減や焼きの時間などの「山の家レシピ」は実際の学習までの楽しみとしておいてください。とはいえ、一定のやり方はありませんので、ご家庭であれこれと焼き加減を工夫してお試しあれ。もちろん箸置き以外の作品もOKです。

1)前もって、粘土の作品を天気のよい日に一日、天日干しにしておきます。
2)みんなで協力して炭火を起こします。
3)七輪の上に「つく」と呼ばれる、作品に直火を当てないための道具(レンガ材)を置きます。
4)「つく」は金網を支えるためのものです。金網に乗せた作品を遠火で乾燥させます。この時、作品を互いに立てかけるなどして、作品全体から水分をまんべんなく出します。
5)竹串で数十箇所穴を開け、丸い形に整えたアルミホイルで作品を包み込み、むらなく温めます。作品を少しずつ動かしながら、縦長の「つく」を横に置きかえて作品と火の距離を縮めていき、最後は金網をじかに乗せて焼きます。
6)「つく」とアルミホイルを取り除き、適当な大きさの植木鉢を作品にかぶせます。植木鉢の底穴を「つく」でふさぎます。
7)作品の乗った金網は、一気にさめないよう熱伝導のない物の上に置きます。
8)植木鉢を取り、作品を七輪の中に入れ、細かく割った炭をその上にかぶせます。
9)七輪の空気孔を閉め、5)で使ったアルミホイルで底穴を覆った植木鉢をかぶせます。
10)七輪の空気孔を開けます。植木鉢の底穴を少しずつ開き、空気を通していきます。 
11)うちわで空気孔から空気を送り、植木鉢の底穴から炎が出るほどの強火にし、細かい炭を底穴から入れ続けます。
12)頃合いを見計らって植木鉢をはずし、作品を取り出して「つく」の上に置きます。
13)バケツの中の水につけ、取り出したらタオルで水分をふき取ってできあがりです。

 
 
 
 
 

こんな立派な箸置きができました。

 

今回の陶芸は、実際の作業が10時半から始まり、連続で3時間半をかけた長時間のものでした。グループごとに役割分担をてきぱきとし、手の空いたメンバーは、校舎北側の森の散策路を巡り、春の足音を全身で感じました。また、おにぎり弁当も交代でいただきました。

 
 

閉校式ではこんな感想が聞かれました。

「箸置きが割れてしまったけど楽しかった」
「うちわで一生懸命あおいで疲れました」
「とてもうまく焼けました」
「森の中には鹿のふんがいっぱいありました。むささびの食べたあとの松ぼっくりも見つけました」

この1年間、お世話になった山の家の校舎に向かい、全員で「ありがとうございました」とお礼を言って帰りのバスに乗り込みました。