英語科
オーガスティン 真智
Lee Straight
坂東 優子

はじめに

2年生では,初めての試みとして3月1日に英語劇を行いました。2年生の日頃の様子を見ていると,英語に対し,全体として苦手意識が少なく,英語劇でも,ものおじせず元気いっぱいできるのではないかと考え,1~2年生の週2回の英語の成果として挑戦してみることにしました。この取り組みでの目標は,海外のお話に慣れ親しむこと,そして,その中での英語表現を知ることです。さらには,5つの力(聞く力,話す力,理解しようとする力,伝えようとする力,表現しようとする力)を身につけさせたいという思いもありました。そうしたことから,"劇"を用いて,全員が取り組めるよう挑戦しました。また,2年生の各クラス,そして2年生全員が団結して一つの作品に共に取り組むことも目的で,学年としてのまとまりも高まると考えました。

(1)お話について

今回の英語劇は,世界で有名な物語を題材にしました。R5は「Tiddalick(ティダリック)」,R6は「Swimmy(スイミー)」,R7は「The Gingerbread Man(ジンジャーブレッドマン)」,そしてR8は「The Mitten(手ぶくろ)」です。これらの物語は,子ども達にとって身近な動物が主人公であり,内容も子ども達にとってわかりやすいものになっているため,取り上げることにしました。

・「手ぶくろ」は,ウクライナの話です。男の子が落とした手袋を見つけた動物達が次々にその手袋に入っていく話です。

・「スイミー」は,小さな魚の冒険,そして,小さな魚達が団結して大きな魚をおいはらう話です。

・「Tiddalick(ティダリック)」は,オーストラリアの話です。Tiddalickというカエルが主人公で,そのカエルはオーストラリアの池や川の水など,ありとあらゆる水を飲みほしてしまいます。困った動物達が,Tiddalickを笑わせ,飲みほした水を吐き出すよう試行錯誤するという話です。

・「ジンジャーブレッドマン」は,その名の通り,ジンジャーブレッドマンが主人公です。子どものいないおじいさんとおばあさんが心をこめて作ったジンジャーブレッドマン。彼はまるで人間のように動き出します。やんちゃなジンジャーブレッドマンがその2人や後に出てくる他の動物達から逃げていくという話です。

(2)練習

最初の授業では,「各クラスどのお話になるか」,「どんな配役があるか」等について知らせました。物語の内容を想像しながら,「この役をやりたいな。」「おもしろそう。」と子ども達の顔は,とてもいきいきしている様子でした。配役が決まった子ども達は,手渡された台本を何度も見ていました。自分のセリフのところを見つけると,「ここに,私のセリフがある。」と丸をつけたり,線を引いたりしていました。その後,子ども達は,担任の先生と一緒に朝の時間,NDタイムの時間などで意欲的に歌や劇のセリフを練習しました。おうちの方と共に練習したと話す児童も多数おり,ご家庭の協力を大変ありがたく思いました。
2月中旬から子ども達は台本なしで劇の練習を始めました。劇の練習をしていく中で,大きな声ではきはきと話す子やジェスチャーをふんだんに使っている子達が増える様子が見受けられました。最初に登場人物の気持ちを考えながら物語を聞いたり読んだりしたので,自分の役を演じる際も,「ここは,もっと悲しそうに言ったら良いかな。」と試行錯誤しながらもその役になりきって演じることができました。また,全体の様子を把握していくうちに,自分達の役割だけでなく,他の友達のことも考え,協力し合っている様子も見られました。例えば,自分のセリフを覚えきった子達は,同じ役やその前後で登場する友達のセリフや動きも覚え,「次はこうだよ。」,「動きはこうしてみたら。」とアドバイスをしていました。一歩ずつではありますが,自分達の力で学習発表会が上手く行くよう練習していました。

(3)準備

劇にかかせないのが,何といっても衣装や小道具です。今回,図工科の野村先生のご指導のもと,図工の時間にそれぞれの役に応じたお面やその他必要な小道具を作りました。例えば,「スイミー」の発表をする6組は,「まぐろ」役を担当する3人が協力し合って,大きなまぐろを作っています。英語科教員や担任も,試行錯誤し,子ども達の役に応じた小道具も作りました。

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(4)さあ,本番です!

いよいよ発表会当日。本番前にもリハーサルを行いましたが,子ども達は緊張し,声がなかなか出せない子もいました。さすが本番に強いノートルダムの子ども達。緊張をものともせず,無事発表を終えることができました。

~当日の流れ~

オープニング:We're Going on a Bear Hunt
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2年生全員で"We're Going on a Bear Hunt(クマ狩りに行こう)"を発表しました。この話は,家族でクマを探しに,野山を越えて,探検する物語です。この物語には,お話の内容に合った振付けがあり,子ども達も楽しみながら発表できました。
R8 "The Mitten"
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この写真は,男の子,そのおばあさんが家の中で晩ごはんを食べ,動物達も家の周りでそれぞれのごはんを食べている様子です。
R7 "Swimmy"
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これは,スイミーが赤い魚達の目になって仲間たちと協力し,大きな魚に対抗しているシーンです。最後には"Hooray"とスイミー達の歓声があがりました。
R6 "The Gingerbread Man"
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ジンジャーブレッドマンがきつねの頭の方へ近づいています。全員が声をあわせ,"Oh no, Gingerbread man is on fox's back"!(あ~,ジンジャーブレッドマンがきつねの背中の上にいっちゃった!)。
R5 "Tiddalick"
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Tiddalickを笑わすために,色々な動物たちが良い方法を考えたり,踊ったりしています。この写真は,"In The Jungle The Mighty Jungle(The Lion Sleeps Tonight)"を歌って,Tiddalickの周りを踊っています。
エンディング
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最後に,みんなで"It's a Small World"を歌い発表会をしめくくりました。


今回の発表で,残念だったことは,体調不良のため,お休みの子どももいたため,全員そろわなかったことです。しかし,これまでみんなで一丸となり練習に励んできたことに違いありません。各クラスの壁を越えて「2年生」の学習発表会に向けて,練習に,準備に懸命に取り掛かる姿に成長を感じました。今後の子ども達の頑張りに益々期待がふくらみます。