神の子イエス・キリストの福音の初め。
預言者イザヤの書にこう書いてある。
「見よ。わたしはあなたより先に使者を遣わし、あなたの道を準備させよう。荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ』」
そのとおり、洗礼者ヨハネが荒れ野に現れて、罪の赦しを得させるために悔い改めの洗礼を述べ伝えた。ユダヤの全地方とエルサレムの住民は皆、ヨハネのもとに来て、罪を告白し、ヨルダン川で彼から洗礼を受けた。ヨハネはらくだの毛ごろもを着、腰に皮の帯を締め、いなごと野蜜を食べていた。彼はこう述べ伝えた。
「わたしよりも優れた方が、後から来られる。わたしは、かがんでその方の履物のひもを解く値打ちもない。わたしは水であなたたちに洗礼を授けたが、その方は聖霊で洗礼をお授けになる」(マルコ1・1~8)

 待降節第2週を迎えます。私たちも内なる準備をして自分の心の中に主イエス・キリストさまをお迎えしたいと願う日々です。昔ユダヤの地方では道が悪く、今のように舗装されていた訳ではありませんので、王様が通られる時だけ道が整えられたようです。言い伝えによりますと、ソロモン王がエルサレムの神殿に参拝するために、黒い玄武岩を敷き詰めさせたとあります。
 王様が旅をされるときにだけ道路を修理したり、強化したりしたのでしょうか。当時“道”は王によって王のためにつくられたということでしょうか。
 私たちにとって“道を整え、まっすぐにする”とはどういうことでしょうか。少しの間、心静かに考えてみましょう。