卒業生インタビュー No.03

受験勉強や行事を通して
最後までやり切る力が身についた

京都大学医学部3回生
山本莞太郎くん

受験を通して学んだ「挑戦の価値」

小学生の頃、塾に通いながら机に向かう毎日は決して楽ではありませんでした。遊びたい気持ちを抑え、眠気に負けそうになりながら机に向かう日々。普通の人から見れば「そこまで頑張らなくても」と思える姿だったかもしれません。けれど、あの経験を通じて確かに「やり切る力」が育ちました。
振り返ると、合否という結果以上に大切だったのは、「挑戦そのものから得られた習慣や自信」でした。自分なりに工夫して学ぶ力、苦しくても投げ出さず最後までやり抜く姿勢──それらは中学や高校に進んだ後も私を支え続けています。そして、新しい環境で出会えた仲間や先生との出会いも、人生の大きな財産になりました。

「真面目に取り組む習慣」が未来を支えた

京大医学部に進んだ同級生を思い浮かべると、共通しているのは「小学生の頃からの小さな積み重ね」だと感じます。宿題を毎日きちんとこなす、授業中の姿勢を保つ。一見地味で誰でもできることのように思えますが、それこそが後の大きな挑戦を乗り越える力になります。

医学部を目指す道のりは長く、努力しても成果が見えない時期が続きます。その中で私を支えたのは、小学校時代に自然と身についた「コツコツ続ける習慣」でした。この習慣は、勉強だけでなく、クラブ活動や友人との関わりにも生かされ、毎日の積み重ねが確実に未来へとつながっていきました。

行事で育った「やり切る力」

ノートルダムには、子どもが本気で挑戦できる行事がたくさんありました。中でも遠泳合宿は忘れられません。水泳は得意ではなく、途中で「もう無理かもしれない」と思う瞬間が何度もありました。けれど仲間と声を掛け合いながら泳ぎ切ったときの達成感は格別で、「苦しくても最後までやり切れる」という大きな自信になりました。

また、沖縄ディスカバリーで戦争遺跡を訪れたときの衝撃も鮮明に残っています。教科書で学んだ歴史が、現実の重みを持って胸に迫ってきました。その経験は「自分はどう生きるのか」を考えるきっかけとなり、社会を見る目を深めてくれました。こうした体験はただの思い出ではなく、「挑戦を避けずに受け止める心」を育ててくれたのだと思います。

医師を志したきっかけ

最初から医師を目指していたわけではありません。研究や教育など、いろいろな道を考えました。その中で、「人と直接関わり、その人生に寄り添う仕事をしたい」と思うようになり、医師という道を選びました。
振り返れば、ノートルダムでの生活は常に「人との関わり」に彩られていました。仲間と支え合い、ときに競い合いながら成長してきた時間が、自然とこの進路へとつながったのだと思います。

保護者の方へ

小学生のうちに大切なのは、「安心できる環境」と同時に、「挑戦できる場」だと思います。
ノートルダムには、勉強や行事を通して自然に挑戦できる機会が用意されています。そうした環境の中で、一つひとつに楽しみながら取り組んだことが、自分の成長につながったのだと、改めて感じています。
私自身、挑戦を重ねてきたからこそ、新しい自分に出会うことができました。苦しさを越えて得られた「できた」という実感は、次の挑戦の背中を押し、人生を切り開く力となっています。
親として挑戦させることに迷いや不安を感じるのは当然です。けれど、挑戦することで子どもは驚くほどたくましくなります。その成長の瞬間を、ぜひ見守っていただければと思います。