卒業生インタビュー No.02

祈りの習慣や行事、人との関わり
すべてが今の自分を支えている
洛星高校3年生
足立馨くん
動画版は以下よりご覧いただけます。
忘れられない「遠泳」と「沖縄ディスカバリー」

ノートルダムでの思い出で真っ先に浮かぶのは「遠泳」です。隊列を組み、仲間と声をかけ合いながら海を泳ぎ続ける経験は、ただ泳ぐだけではありませんでした。
「自分が苦しくても、仲間を支える責任がある」という意識が自然と芽生えた瞬間でもあります。あの時目標に向かってやり切れたことが、今でも大きな自信になっています。
修学旅行「ディスカバリー」で訪れた沖縄も強烈に印象に残っています。アメリカの魚雷攻撃で沈んだ対馬丸の展示や、アブチラガマで真っ暗闇を体験したとき、「ここで人が本当に生きていたんだ」と感じたことは、教科書で学ぶ戦争の知識を“現実”に変えました。あの体験はこれからも忘れることはないと思います。
祈りが育てたリーダーシップ

僕が高校の文化祭やタブローでリーダーを務めるようになった背景には、ノートルダムで培った「祈りの習慣」があると思います。
ノートルダムでは、一日の始まりと終わりに必ず祈りを捧げていました。最初は単なる習慣だったかもしれませんが、振り返るとその積み重ねが「自分を見つめ直す時間」になっていました。毎日少し立ち止まり、感謝したり、反省したり、次の日に向けて気持ちを整える。そうした小さな祈りの繰り返しが、自然と心の軸を育ててくれたのだと思います。
仲間と先生とのつながり

小学校からの友人たちとは、今でも交流があります。予備校で偶然再会することもあり、互いに励まし合える存在です。やはり小学校からの長い付き合いがある仲間は特別です。
先生との距離の近さもノートルダムらしさでした。笠丸先生と毎日のように外で遊んだ記憶はいまでも鮮明です。子どもと先生の関係が教室の中に閉じず、生活そのものの一部になっていたことが、ノートルダムならではの良さだったと思います。
中学受験をしてよかった──挑戦がもたらす力

「中学受験をしてよかった」と今でも強く思います。
第一志望に落ちたときの悔しさは今でも忘れられません。でも、その悔しさを経験できたからこそ、次の挑戦につながったし、洛星での出会いや経験がありました。もし安全な道を選んでいたら、得られなかったものがたくさんあると思います。
受験勉強そのものも、僕にとっては大きな財産です。日々の積み重ねで実力を少しずつ伸ばし、最後までやり切る。その過程で身につけた粘り強さや勉強の仕方は、今の高校生活に生きているし、これからの大学受験でも生きていくと感じています。
保護者の方の中には「小学生に受験は酷では」と思う方もいるかもしれません。でも僕は、挑戦したからこそ得られる成長があると思います。合格でも、不合格でも、受験に向き合った時間は絶対に無駄になりません。その努力の過程が、一生の財産になるのだと思います。
ノートルダムで学んだこと
ノートルダムでの6年間を振り返ると、一番大きな学びは「人とのつながり」と「挑戦する心」でした。祈りの習慣、多彩な行事、仲間や先生との関わり。すべてが今の自分の土台を作ってくれています。
「生まれ変わってもノートルダムに入りますか?」と聞かれたら、迷わず「入ります」と答えます。それほどに、ノートルダムで過ごした6年間は、僕にとってかけがえのない時間でした。