2月28日、6年生は卒業前行事の一環として、未生流笹岡家元 笹岡隆甫先生をお迎えし、いけばなについて学びました。

今年も本校の卒業生である笹岡隆甫先生が、6年生にいけばな体験の特別授業をしてくださいました。
2クラスずつ、講堂で授業を受けました。

 

いけばなにおいて、花を美しくいけること以上に大切なのは、見えないものに思いをはせることだとお話しくださいました。いきなり花が咲いたわけではなく、根や葉があり、水や太陽があって花が育ったのだと想像することが大事とのことでした。

 

チューリップ、スイートピー、シダ、カスミソウをいけます。おひなさまをイメージした花器を手作りし、順に花をいけていきました。

 

 

 

スイートピーの花の顔のどちらが正面か、また、日本ならではのアシンメトリー(非対称)の美しさなどの話も交えながら、いけ方を教えてくださいました。
左右対称ではない、いわば不完全さが日本人の好む美であり、人は不完全なほど人の痛みがわかり、思いやりや助け合いがうまれるともお話しくださいました。

 

 

 

つぼみから最後まで命そのものを見届け、お世話するのが「いけばな」であると、花の最高の一瞬を楽しむのではなく、うつろいを楽しむものであり、花を通して生き方を学ぶ哲学なのだということだと教えていただきました。

花のいけ方の技術だけでなく、いけばなを通して日本の心について学んだ貴重な1時間でした。