ページの先頭です 本文へスキップ
ここからグローバルメニューです
グローバルメニューはここまでです 先頭へもどる ここからページ内容です
  1. ホーム
  2. NDダイアリー
  3. 7月5日(火) プール学習から学ぶこと

NDダイアリー

7月5日(火) プール学習から学ぶこと

登録日:2016年7月 5日/更新日:2016年7月 5日

 6月が近づくと,私の頭に想い浮かぶのが,昨年プール学習で苦楽をともにした子どもたちのことです。随分力をつけてきた子,まだ泳ぎには程遠い子,キックも手の掻きも,呼吸もして進むのだけれども長く続かない子,泳げるように感じさせてくれるけれども後一歩精神的強さのない子,いまだ最初の出だし(腰掛けキック)にとどまっている子,また,今年の3年生はどんな子がいるのかな,などなど。勿論,良いスタートであることを祈っているのですが,プール学習の始まる前の期待と不安が錯綜する時期となります。今日は水泳(平泳ぎ)に関わる気になる子どもたちとの交流の一部についてお伝えしたいと思います。
 ご存知の通り,一般に人間にとって,泳ぎは動物と違って教えなければ身につけられないといわれています。そして男性よりも女性のほうが身につけやすく,男性の中には教えても身につけられない人が少なからず存在するとのことです。さて,本年度私が預かる子どもたちは,3年生53名,4年生37名,5年生22名です。
 泳ぎを身につける前提として水慣れがあります。水慣れの段階で大切なのが,顔を水中に怖がらずつけられることです。このことがしっかりとできることが泳ぎを身につける最初の一歩となります。そして,水中での遊びを通して水慣れに関わる技術を数多く体得することが大切です。日々の水との触れ合いはとても貴重な体験になるのです。だから,病気や怪我で見学するのは致し方ないのですが水着忘れやチェックカード忘れはとても困ります。後に指導者泣かせにつながります。
 続いて初歩の泳法(背泳ぎ,クロール,平泳ぎ,バタフライ)の技術を磨いていきます。泳法としては古式泳法もありますがここでは省きます。本校では遠泳を行いますので平泳ぎの技術から学習します。どうして平泳ぎなのという疑問も考えられるのですが,私の体験からすると,この泳ぎは応用範囲がとても広く,この泳ぎをマスターすれば,他の泳法にもすぐにつながり身につけられるからです。ということは逆に言えば平泳ぎの技術は難しいということにもなります。先程水慣れの技術といいましたが,この泳ぎには水慣れで体験する技術が非常に多く含まれているからです。平泳ぎにつながる技術にもいくつかの段階的行程があり,いろんな方法があります。私自身は九段階を設定し,子どもの進歩に応じた手立てを考え指導を行っております。
 3年生で初めに出会うのが「腰掛けカエル足キック」です。このキックの中には,膝の力を抜くこと,腹部の周りの筋肉を使うこと,両足の外側を水中の壁につけ指先を上に向けること,足首をきちんと直角にすること,膝下から足先が膝を支点に外側から大きく回せることの五つの大切な要素が含まれています。これらの要素を一瞬の内に整え行うのですから子どもにとってはとても大変です。この動きを理解し,すぐできる子はとても少ないのです。初めのうちは,体全体に力が入ってがちがちになっている子,顔や口までゆがんでいる子,両脚の外側を水中の壁につけ足先を上に上げられない子,膝下を膝の外側から回せない子,外側から両脚を回すとき足首の直角が緩んでしまう子,肩や首に力が入っている子など様々です。特に関節の硬い子にとっては大変です。一人ひとり手取り足取り,説明しながら練習させ修正していきます。次に行うのが陸上でのハの字つくりです。両手を伸ばし,腹ばいになって膝を曲げた状態で,足先をお尻のところに運びます。足先は足首を直角にして足先は下向きにします。その姿は上から見るとハの字の形に見えます。その状態で両方の膝を腹部に力をいれ持ち上げ,ハの字になった膝下をゆっくり外側から回します。このイメージを確かめた後水中で行います。この動きは言葉では簡単ですが子どもにとってはとても難しい動きです。浮力に負けないからだのコントロールが必要なのです。水慣れでの体験ができているかにかかっているのです。水慣れの体験をさせ,いきつ戻りつを繰り返しながら修正をしていきます。ここまで辿りつくのにとても時間の掛かる子,指導者の説明を素直に受け取りすぐ前に進める子など様々なスタイルが見られる場面です。極端に言ったら30人いたら30通りの手立てを示しながらの指導が必要です。まさに子どもたちとの闘いが始まります。おかげ様でこれまでの子どもとの交流を通して培ってきた内容,自分が実際に泳ぎの技術を磨いて体得した中味が子どもたちを平泳ぎに導く大きなヒントになっていると実感しています。これは私の宝です。今年預かった子どもたちが一人でも多く育っていくことを祈るばかりです。


2016(平成28)年7月5日(火) NDダイアリー 三笠 正治

登録日:2016年7月 5日/更新日:2016年7月 5日

ここからサブメニューです

学校長ブログ

校長ブログ 2月17日(金) お話コンクール

 第58回全京都小学生お話コンクールが2月11日(土)に京都

更新日:2017年02月17日(金)

続きを読む

過去の活動

サブメニューはここまでです

ページの上部へ

ここからページの本文です ここまでが本文です 先頭へもどる ここからこのウェブサイトに関する情報です ここまでがウェブサイトに関する情報です このページに関する情報は以上です 先頭へもどる