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NDダイアリー

4月21日(木) 厳しい生活環境や創意工夫が子どもの芽を膨らませる

登録日:2016年4月21日/更新日:2016年4月21日

 子どもが興味を持って取り組んでくれる活動とは何か?子どもの体に効果的な刺激となるものは何か?子どもの動きを観察し,新聞や図書などから情報を集め,自分でも試し,アレンジし子どもに提供しています。その「ねた」探しの一つを紹介したいと思います。
 2015年7月28日時を同じくして私にとって興味ある2人のアスリートに関する新聞記事が掲載されました。一人はプロ野球3018試合出場の現中日ドラゴンズ監督谷繁元信,もう一人はオリンピック連続3回出場,全国でスポーツ教育に取り組む元陸上選手為末大についての記事です。2人の共通点は,出生後の厳しい生活環境が,いずれも頑健な体の基礎や運動能力の基礎を育てていると語っていることです。
○谷繁元信プロ野球現中日ドラゴンズ監督は→実家の前の川で流れに逆らって泳いだり,自転車で駈けずり回ったり,また父が猟をしていたので猟犬みたいなことをさせられた。中学卒業までの15年間を過ごしたふるさと広島県東城町(現・庄原市)が,頑健な体の基礎になったと確信しています。
○為末大元オリンピック陸上選手は指導者として児童や生徒にかかわりながら,次のようなメッセージを送っています。→ハードルにぶつかって転びそうになるのを立て直す能力は,都市から離れれば離れるほど高くなる。バランスを崩して転びそうになった時の回復力は,整備されたトラックで練習する都会の子より,ぬかるみや凸凹のある道で普段練習している子どものほうが高い。整地が子どもの力をそぐ。指導者の創意工夫が子どもの能力を高めると述べています。別の見方をすれば条件を変えることによって,子どもの能力を開花させるということです。
 私の子どもの頃の経験と重なります。夏の家の近くでの川遊び,道のない山を登ったり,下ったりの薪集め,冬には屋根の雪下ろしと,除雪。春には田んぼに入って鍬で土を起こし,土をならして泥まみれでの歩行。それらは誰にも教えられることなく運動やスポーツに直結する基礎的運動感覚や基礎基本の動きを無意識のうちに磨いてくれたのです。そしてこれらの体験は,体の中の脳神経細胞にしっかり組み込まれ,記憶されその後の自分自身の専門分野に活かされ,より確実で,より高いパフォーマンスへと結びつけてくれたのです。
 まさに,ケニア,エチオピア,モロッコなどの国々から次々と世界を驚かせる男子マラソン選手が輩出されており,実際に日本の大会でその実力を見せてくれる姿とも重複します。
 ここ何年か3年生の体育を受け持ち,子どもに授業の気づき感じたことや質問を体育ノートに書かせています。質問で多いのが「上手になるコツを教えてください」です。私は「上手になるコツは遊ぶことです」と答えています。コツを身につけるためには,コツに結びつける前提となる運動の基礎的感覚や基礎基本の動きの体験が重要な役割を果たすからです。また,この感覚や動き(すばしっこさ,柔軟性,バランス能力)は何もアスリートだけが身につけるものではありません。これらの要素は日常生活においても身を守る大切なものになっているのです。神経細胞が殆ど大人に近づく小学校卒業までに身につけることが良いといわれています。
 最近は,これらの中味が身についていない子がとても多く,それは幼児のときにしっかり遊ばせてもらっていないことが原因です。今後も体育授業の中にそれらを取り入れながら授業を組み立て子どもたちの運動能力や身を守る能力を高める努力を続けていきたいと思います。

*運動の基礎的感覚とは→器械運動に例えると(逆さ感覚,回る感覚,飛ぶ感覚,ぶら下がる感覚など),ボール運動に例えると(投げる,受ける,打つ,守る感覚など)
*運動の基礎基本の動きとは→(リズム能力,バランス能力,反応能力,変換能力,連結能力,識別能力,定位能力)

2016年4月21日(木)NDダイアリー 三笠 正治

登録日:2016年4月21日/更新日:2016年4月21日

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