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4月7日(火) 聖ヴェロニカの愛と勇気

登録日:2015年4月 7日/更新日:2015年4月 7日

 カトリック教会では一昨日の4月5日、主イエス・キリストのご復活を喜び祝いました。今は世界中がアレルヤ・アレルヤと歓喜し、イエス・キリスト復活の喜びにあふれています。神である主イエス・キリストは、私たちを永遠の命に導くために十字架上で亡くなってくださいました。
 私はこの季節になると思い出す女性があります。聖ヴェロニカです。

 イエス・キリストが死刑の判決を受け、鞭打たれ、茨の冠をかぶらせられ、重い十字架をかついで、カルワリオの山に向かわれる途中に出会う女性です。イエスをとりまく群衆が、イエスをののしり、罵倒し、唾を吐いたり、葦の棒で頭を打ったりしていたその時、突然、群衆の中から1人の女性が進み出て、イエスに布を差出すという話です。

 額から滴る血をぬぐうことも出来ずに重い十字架を担ってカルワリオの山に登って行かれるそのあまりにも惨いお姿に心を痛めたこの女性は、持っていた布を広げてそっとイエスに差し出します。イエスはその布に顔をあてられました。人々から無視され、孤独と苦しみと辱めの中で十字架を背負うイエスは、この女性の愛と勇気にどれほど慰められ、力づけられたことでしょう。3年間寝食を共にした弟子たちでさえも、イエスのあまりにも惨いお姿を見るに堪えず、そばにはいられなかったのです。イエスに同情し、十字架を背負う手伝いをする人など誰もいませんでした。
 ローマ兵や周辺の男たちはこの女の行動に驚きあきれ、一瞬時間が止まったような光景になったのではないかと思われます。あまりにも想定外のことでしたから、誰も彼女の行為を止めることは出来ませんでした。人間としての価値が認められていなかった時代の女性にしては、何と大胆なふるまいでしょう。イエスの悲しみと苦しみが自分に迫り、額から滴る汗と血をぬぐってあげたい、との優しい思いやりの心が、勇敢にも彼女をイエスに近づけたのです。一説によれば、彼女が被っていたヴェールを差し出したとも言われています。すべての人から見捨てられ、ローマ兵から見世物のように扱われていたそのイエスに、群衆をかき分けて近づく一人の心優しい女性・・・、そんなことをすれば逆に殺されるかもしれないのに・・、自分の身の危険を顧みずイエスへの純粋な愛故にとったあまりにも勇敢な行為・・・。想像するだけでも感動します。絵になる光景です。たくさんの芸術家がそれぞれに想像した場面を絵に表現しました。勿論これは伝説にすぎない、と言う人もあれば、作り話だ、と言う人もあります。

 イエスが御顔を拭ってくださったその布はヴェロニカにとっては生涯の宝物になったことでしょう。今もローマの聖ペトロ大聖堂の一室に保管されている、と言う説もあります。
 私にとってこの話がうそか真実かを確かめる必要はありません。命がけで他者のために自分を差し出すことが殆ど出来ていない私自身への美しい尊い教えなのです。ヴェロニカの美しく勇敢な愛の行為を讃えて、いつの間にか、「聖ヴェロニカ」と呼ばれるようになりました。

シスターベアトリス田中

登録日:2015年4月 7日/更新日:2015年4月 7日

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