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授業紹介 クローズアップ

授業紹介 クローズアップ 6月号 理科 「レゴキットの活用」

登録日:2016年6月27日/更新日:2016年6月28日

理科部 伊藤 直之

「レゴで作った車をモーターで動かす」

 ノートルダム学院小学校では、レゴ・エデュケーションという、レゴを用いて理科の実験を行える教材を用い、授業で効果的かどうか検討しています。レゴ・エデュケーションは、レゴで組み立てた作品が、理科の実験でそのまま使える学習キットです。今回はサイエンス&テクノロジーモーター付き基本セットを使い4年生の「電気のはたらき」の単元で授業を行いました。その授業を報告します。

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 これは、科学クラブで「ものづくり実験」をしている時に気付いたのですが、今の子ども達は自分の手を使ってものを作るのが苦手で、説明書を見ながら車やペットボトルロケットを作るのでもとても苦戦していました。その背景に、そもそも自分でものを作ったり、創造したりする遊びが無くなってきているからではないのかと感じました。そこで「ものづくり」をキーワードに様々な取り組みをこれから行っていくことを決め、その1つとしてレゴを導入してみました。

 レゴを選んだ理由は、まず、自分の好きなように作品を組み立てられること。このレゴの特徴が、子ども達の主体性や創造性を強く掻き立てるのではないかと思ったからです。さらに、安全で組み立てやすいレゴは学校教育でも安心して使えます。この「自由さ」と「安全面」の2つが保証されていることは、とても大切です。そしてそのレゴを使い、理科の実験を行うことで、本校の研究課題である「児童の主体性」を育めるのではないかと考えました。

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 今回は「電気のはたらき」の探究課題として、使用しました。レゴで作った車が動くというだけで、やはり子ども達のやる気は急上昇。説明書を見て、試行錯誤をしながら車を作っていきます。「ものづくり」などの体験学習でいつも面白いと感じるのは、普段ペーパーテストの勉強が苦手な子でも、目の前に実体があるため、いつも以上の力を発揮できることです。逆にものづくりが苦手な子も、子ども達同士で「ここってどう作れば良いの?」「ほら、説明書のこの部分はここのパーツをここにつけたらできるよ。僕がやろうか?」など話し合い、説明書を色んな角度で見ながら、作品を作っていきます。こういった場面に「協調性」「対話力」を育む瞬間があるのではないかと感じます。

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 作品が完成して、今回は指導書に書いてある通りの「タイヤの大きさを変えると、車のスピードはどう変わるのか」という課題を与えました。

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 どのような結果になるかを予想し、実験を行い、タイヤのサイズが変わるとなぜスピードが変わるのかということを、子ども達が真剣に考えていました。授業が終わってからも「先生、今度はいつレゴの授業をしますか。」「放課後に説明書に載っているものを全部作っていきたいです。」とレゴを通して、科学の面白さに気付かせる、良い教材だと思いました。

 

 ただ、実践してみて課題も多くありました。特に強く感じたのは、教材の設定です。付属の指導書に書いてある通りの実験をしても、実験がうまくいかない班がいくつかありました。レゴの組み立てが微妙に間違っていたり、実験の具体的な方法が決まっていなかったりと、課題はたくさんあります。改めて、日本の教科書のていねいさと実験の精度の良さに気付かされました。

 また、そもそも、レゴという自由に作品を作れる教材で、説明書通りに皆同じものを作って実験するということが大きな矛盾のようにも感じました。もし、レゴのような教材を使うなら、共通の課題を1つ出し、その課題を解く方法は自由、作るものも自由としないとレゴの良さが引き出せないのではないかと思います。しかし、そうなると、授業で取り扱うより「レゴクラブ」などのクラブ活動にするか、理科ではなく総合の学習で使う方が適切かもしれません。

 今回、レゴを使って実験することで、教員側にも多くの学びがありました。今後も試行錯誤を重ね、子ども達が主体的になる理科の授業とは何か検討していきます。

登録日:2016年6月27日/更新日:2016年6月28日

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