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授業紹介 クローズアップ

授業紹介 クローズアップ 11月号 総合的な学習の時間・家庭科 「食育の秋」

登録日:2014年11月20日/更新日:2014年11月20日

総合・家庭科 建林美紀子 野村志歩

秋といえば・・・

 「読書の秋」「スポーツの秋」そして,「実りの秋」「食欲の秋」。秋は食材の豊富なすばらしい季節です。

 食事をする際に感じる味覚は,舌にある「味らい」と呼ばれる器官によって感じられます。味らいは,舌や軟口蓋にある食べ物の味を感じる小さな器官です。 人間の舌には約10,000個の味らいがあるそうです。味らいは10歳前後に発達するため,この時期の子どもの味覚は最も研ぎ澄まされているといわれています。

  そこで,4年生の総合的な学習の時間と6年生の家庭科の授業で味覚についての学習を行いました。

≪4年生≫

 4年生では,山の家学習で「稲作」に取り組んでいます。毎年,地元の農家の方にお世話になり,うるち米ともち米の2種類の米を作っています。今年は夏の大雨や台風の影響もあり,稲の成長が心配されましたが,5月の田植えから10月の収穫までの作業を行うことができました。稲作だけでなく,「田んぼ水族館」で田んぼに住む生物を観察したり,「稲わら細工」として,農家の方の生活に欠かせない「わら」でリースを作ったり,グループで作品を作り,稲を通して様々な学習をすすめてきました。

 うるち米を収穫した後,総合的な学習の時間に「お米ソムリエ」と題して,収穫したての「新米」と昨年度同じ山の家で収穫した「古米」の食べ比べをしました。まず,それぞれのお米を観察します。

 

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 お米の粒をよく観察します。目・鼻・手を使い,一生懸命観察していると,初めは同じに見えたお米にも大きさの違いや色においなど違いがだんだん見えてくるようでした。「こっちは粒が小さい!」「透き通っている!!」など,普段見慣れているお米にも違いがあることに気付き,驚いた様子です。

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 次に,これらのお米(新米・古米)を同じ条件で炊飯し,それを食べてみて観察します。

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 近くで見ると,炊き上がりにも色・つやに違いがありました。

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 口の中に入れて香りの違いに気づき,噛んでみて硬さや甘味にも気づきます。想像以上に,違いに気付いたり大人では分からないような微妙な味の違いに子ども同士で共感し合っていたり・・・子ども達がもつ「着眼点」や「味覚」に驚きました。この時期に発達する味覚をどんどん磨いてほしいと思いました。

 「新米はおいしい」と何となく知っていた子も,なぜもちもちしていて香りがいいのか,なぜ透き通ってみえるのかを体験的に学べました。

 今度はもち米を使って,「もちつき大会」があります。1粒1粒大切にして、全校児童のみなさんにおいしいお餅を食べてほしいと4年生一同で準備をすすめていく予定です。

≪6年生≫

 6年生の家庭科の時間では,「出汁の秘密を知ろう」というテーマで授業を行いました。鰹・昆布・煮干し・椎茸の4種類の出汁を,まず目で見て色の違いを感じます。そして次は嗅覚を使ってにおいでその出汁が何の出汁なのか予想をしました。出汁の色とにおいだけでは予想しにくい様子です。

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 そしていよいよ味見です。味見をするとはっきりと何の出汁なのかがわかった様子でした。

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 今度は鰹と昆布を合わせた味を味見しました。

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 子どもたちは「鰹の味の方が強いけど後味は昆布の味がする。」「合わせると美味しくなる」「鰹の味が昆布によって引き出された。」と感じたようですが,四分の一ぐらいの子どもたちは何も感じなかったようです。

 次の家庭科の時間には,それぞれの出汁の取り方,どんな料理に使われているか,うまみ成分について解説をしました。

児童の感想

  「ぼくは今まで鰹も昆布もほとんど同じ味だと思っていましたが,うまみ成分も出汁の取り方も違い,新しい発見をしました。」

  「普段の食生活にこんなにたくさんの出汁が使われていることにびっくりしました。」  「私は,何も味付けをしていない出汁を試飲した時,お店や家での味と違い(全然美味しくないと感じ)びっくりしました。けれど,混ぜてみて飲んでみると美味しくなりこんなにも味がかわるんだなと初めて知りました。最近は和食を食べるのが少なくなってきたので,和食の素晴らしさを改めて知りました。」

 

次の調理実習で,出汁を使った料理を作る予定です。

私たちは当たり前のようにして,毎日食事をいただきます。豊富な食材が簡単に手に入ります。豊かな食生活を送っている子ども達ですが,中には習い事などの時間に追われ,ファストフードやレトルト食品を頻繁に摂取せざるを得ない子どもがいるのも事実です。塩分や脂質の多い物を「おいしい」と感じるのではなく,今,成長期に「味らい」が発達していることを意識し,食材本来の味を味わえる「舌」と本当に豊かな食生活は何かを考えられる「感覚」を身につけてほしいです。そのためにも,毎日の食事を楽しみ,好き嫌いなく味わうことで目の前にある食べ物に心を向けることからはじめて欲しいと願っています。

登録日:2014年11月20日/更新日:2014年11月20日

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