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NDダイアリー

2月22日(月) 「?」→「!」

登録日:2016年2月22日/更新日:2016年2月22日

 5年生の算数は習熟度別で行っています。そのためクラス全員が揃って行う算数は年に数回しかありません。

 今日はそのクラス算数の様子をお伝えします。

 子ども達に次のような問題を投げかけました。

美術館に監視カメラを取り付けます。□角形の美術館には最低何台のカメラが必要でしょうか。

 これを読んでおられる方も「どういうことなの?」と思われたのではないでしょうか。子ども達も同様で、「このままじゃわかんない!」「何角形なの?(それはあとで伝えるね。)」「カメラはどの範囲を見渡せるの?(360°見渡せる)」「カメラはどの場所においてもいいの?(今回は図形の頂点だけに置けることにしよう。)」などと質問が次から次へと出てきます。

 実はこの問題は意図的に不十分にしています。というのも子どもたちはこのように質問しながら問題場面を把握していくのです。教科書に「太郎君と次郎君が荷物を運びます。」など問題を解くのに関係ない一文が入るのも同様の理由です。大人から考えれば、条件だけの方がすっきりするようですが、子ども達は具体的な映像を頭に描きながら解くことが必要なのです。

 そのように問題を掴んだところで、考える段階に入ります。まずは三角形。多くの子が「1台」と答える中、「3台(三角形の各頂点に置く)」などとまだ条件を理解できていない子もいたので、ここで再度確認しておきます。

続いて、四角形。ここでは鋭い指摘が。「先生、どんな四角形でもよいの?」という声です。確かに一口に四角形といっても台形・平行四辺形・凹四角形(ブーメラン型)など様々な四角形があります。すべての場合において考えることを子どもたちに伝えました。

すると、子ども達の中には「ブーメラン型の四角形だったら2台いるよ!」という子もいます。ですが、実際に調べるとこれまた「1台」で済みます。次の五角形。調べる前に予想させてみると「1台」と「2台」に真っ二つに分かれます。「1台」と考える子はこれまで1台だったんだから次も1台のはずだということ。「2台」と考える子はそろそろ2台になるだろうということです。

私はこの予想がとても大事だと思います。どちらが正解なのかは関係ありません。これまでのデータを使って、次をみる類推の力は社会でも必要です。例えば、「昨年は~だったから、今年も~になるだろう」というようなことは私たちはよく使っているはずです。

授業の話に戻りますが、調べてみると五角形もこれまた一台で済むのです。「これはもしや全て1台か?」という疑問が渦巻く中で、次は六角形。ここまで来ると「1台」が多数派です。しかし、ここである子が「先生、この五角形(下図)だと2台必要だよ。」と声をあげます。確認するとすべての範囲を監視するには「2台」必要そうです。この予想とのずれが算数の面白いところです。「鬼が島みたいな形」と子どもらしいネーミングもでてとても素敵でした。

子どもたちの関心はカメラが次、何角形で3台になるのかです。

そんな中である子からこんな意見が「先生、3の倍数(三角形、六角形、九角形、十二角形・・・)ごとに1台増えるんじゃないですか?」と。

そこからはどんどん子ども達の追求が始まります。七角形、八角形は予想通り2台のまま。そして運命の九角形。予想では3台に増えるはずです。しかし、子ども達が調べた九角形はことごとく2台でいけそうです。

このような一見複雑な九角形もカメラの位置を考えれば2台(赤丸)でいけました。

すると子どもたちは「3の倍数ごとではなく、3・4・5と間隔が空くのではないか」と予想を転換させている子もいました。本当にすごい子達です。

しかし実は九角形の時点で3台必要になるのです。ヒントは鬼が島。草のような形であれば2台で済みましたが、鬼が島のようなギザギザの部分と平らな部分があれば・・・・・・・・・・・・・・・・・

つまり、子ども達が最初に予想した「3の倍数ごとに1台増える」というのは正しかったのです。本当にすごい子ども達でした。さらに驚いたのはその後の追求心です。下の写真のように給食から昼休みまで考える子もいました。

小学校における算数の目的は問題の答えを出すこと以上に子ども達のこのような追求する姿勢をいかに生み出せるかだと思います。理数離れが叫ばれる中で(5年生も算数に対して苦手意識を持っている子も多いです。)、少しでも算数を「楽しい」と思ってくれる子が生み出せていたらと思います。

5年担任 前田健太

登録日:2016年2月22日/更新日:2016年2月22日

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