1月7日(木) ラブレター風年賀状
登録日:2016年1月 7日/更新日:2016年1月 7日
あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
毎年のことながら、今年もたくさんの卒業生から年賀状をいただきました。その中から最も感激しました一枚をご紹介いたします。かつて私が担任していた頃の生徒ですから、年齢はご想像ください。
実は今から何年も前、事務所から校長室にインターホンが鳴りました。
"校長先生 大変です 暴走族みたいな男の人たちが玄関に入ってきて ベアトリスはおられますか と言っておられます お会いになりますか"
これは確か昨年亡くなられた山尾先生の声でした。続けて
"警察に連絡しましょうか"と。
"ちょっと待ってもらって... すぐにそちらに行きますから"
と受話器をおいて、ドキドキする胸をおさえ、深呼吸をしながら階段を走り降りました。
何とそこにいるのはかつての私の教え子ではありませんか。髪の毛は中央を緑色に染めて上に逆立ててあり、仲間の友だちらしき男性もカラフルに染めて鶏のとさかのように中央に向けて逆立っていましたから、事務所の先生方はふるえあがっておられたのです。
ところが対面するや否や
"シスタ-"となつかしそうに私に近づいたのと、わたしの
"あら エス君じゃないの!"と言う声が殆ど同時でしたので、まずは事務所の方々はほっとされたようでした。 私たちは互いに抱き合ったかどうかは覚えておりませんが、本当に感激したのです。
私の大切なお客さまとして応接間に通された彼らの第一声は、
"ヒエ~ コンナキレイナヘヤニイレテモロタノハ ハジメテヤ~。校長室には何回も入ったけれど・・"でした。
3人のうちのボスが私の教え子で、あとの二人は中学時代の友達だということで、オートバイであちこち行くうちに「僕の出身校を見せてやる」ということになったらしいのです。
それから何年たったのでしょうか。もう、おじさんになっているはずです。生まれて初めてもらった彼からの年賀状に、自動車が好きだったので、機械の勉強をして、今は「何々自動車会社」の機械整備士をしているとのことでした。
"ぜひ今年は会いましょう"とラブレター風の年賀状を出しておきました。ノートルダム学院小学校で学んだことを誇りにして仲間にも紹介してくれた彼のことを思い出すと泣けてくるのです。どんなに勉強しても優等生になれなかった彼ですが、ノートルダムは懐かしい母校であったのです。
エス君 ありがとう。お元気でね。
シスターベアトリス田中
登録日:2016年1月 7日/更新日:2016年1月 7日