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学校長メッセージ

学校長卒業式式辞 ―第56回 卒業式―

第56回 卒業式」における学校長式辞を掲載いたします。

第56回 卒業式 学校長式辞

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 ご来賓の皆様、本日はお忙しい中、本校卒業生の門出の祝いの式にご臨席くださいまして、心から御礼を申し上げます。
 保護者の皆様、本日のお子様のご卒業、まことにおめでとうございます。あっという間の6年間だったことでしょう。
 6年生の皆さん、あらためて、卒業おめでとう。
 卒業のはなむけとして、しばらく皆さんにお話をします。
 今年度は、この学校の創立60周年という、記念すべき1年でした。その節目の年に、最高学年として下級生をリードしてくれてどうもありがとう。そして、皆さんは、創立60周年、という名前の付いた記念行事に、いくつも参加しましたね。
 たとえば、去年の12月3日には、創立60周年記念音楽会がコンサートホールでおこなわれました。みなさんの合唱はとっても素晴らしく、終わった後の講評として、私は週報で、こうほめています。「6年生の合唱はとりわけ見事でした。一体感あふれる歌声の中に、着実な成長の軌跡を見せてくれました」そして会場では「6年生、大人への階段を、しっかり登っているね」と付け加えました。
 それ以外に、「大人への階段」の話を皆さんにしたことが、実はこれまで2度、あるのです。覚えていますか。
 一度は、5年生の遠泳の時です。全員が完泳を果たし、三重県志摩市浜島の浜辺の熱い砂の上に、満足と自信の影を映し出しましたね。それは、達成感、成就感、克己、仲間との共同などのみごとな影でした。宿舎へもどっての閉講式で皆さんこう話しました。「よく頑張ったね。1か月あまりの間、厳しい厳しい練習に耐えながら、『自分の限界に挑み、可能性を広げよう』という5年生の学年目標を達成した君たちは、この遠泳を通して、間違いなく『大人への階段』を何段か一気に、登ったんだよ」と。
 また、昨年12月17日の祈りと祝福の集いでも、中学受験本番をひと月後に控え、不安と緊張に耐え始めていた皆さんへ、『乗り越えられない試練を神様はお与えにならない』ということばとともに、階段を登っていくことをたとえにした話を聖堂でしました。
 コンサートホールで皆さんは『生きるということ』という歌を歌いましたが、生きるということは、まさに階段を登り続けるようなものだと思います。 
 その階段は、一段一段がすべて同じではありません。低い段もあれば、とてつもなく高い段があるかもしれません。いったん足を降ろしてぐっと力を入れて踏みしめ、次の段へと歩みを進める部分が、不安定だったりするところがあるかもしれません。曲がりくねった道、でこぼこ道のような階段を登らなければならない時があるかもしれません。
 楽な階段などないのです。人生という階段は、まさに、そういうものなのです。
 そして、この学校で過ごした6年間、皆さんが登ってきた階段は、特に後半から終盤にかけて、けっして楽ではなかったと思います。でも、それは、皆さんがすでに試練に立ち向かい、それを乗り越えてきたという証拠でもあります。素直に、自らに自信を与え、同時に、応援してくれた周りの方々への感謝の気持ちを忘れず、この先も一歩一歩進んで行ってください。
 マリア様の祝日でもある12月8日、創立60周年記念の式典がおこなわれました。その中で、皆さんの大先輩である、饗庭先生が、「きみが変われば地球が変わる」とうタイトルでお話をしてくださいました。饗庭先生は、地球からどんどん空へ浮かび上がって地球を離れ、宇宙から地球を見つめるという疑似体験を映像でさせてくださいました。宇宙からみたら、地球は本当にちっぽけな存在だとわかったでしょう。
 英語で地球儀のことを globeグローブと言います。そこから生まれたことばが、グローバルです。饗庭先生は、グローバルな、つまり地球的、世界的な視野を持つことも大切だよと、後輩の君たちに呼びかけてくださってもいると思いました。
 世界に目を見開く時は、日本のことも意識してほしいものです。受験が終わった2月、みなさんは能舞台を訪ね、能楽を体験しましたね。指導してくださった、これまた皆さんの先輩に当たる河村さんは、「きみのおじいさんの名前は知らなくて、近所のおじいさんの名前は知ってるなんてことはないよねえ」というたとえ話をしてくださり、日本の伝統芸能、文化、歴史など、日本を知ることの大切さを説いてくれました。グローバルな視野を持つ人になるためには、まず日本のことを知る必要があるというメッセージにもとれました。
 先輩方の教えに学びましょう。そして、その先輩方がいかにこの学校への愛校心を持っているかも意識してください。皆さんはこの式のあと、8626人もの先輩方がいる同窓会に仲間入りします。そのたくさんの先輩方と同じように、この学校を卒業したことを誇りに思い、饗庭先輩や河村先輩が後輩にそうしてくだるように、いずれは、パートナーシップで結ばれた1年生をはじめとする数々の後輩たちに、いろいろなことを教えてあげられる、そんな先輩になってほしいと願います。
 皆さんが書いた卒業文集や、会報の『将来の夢』を読みました。154名の夢は、おしなべていうと、社会に役立つ人になりたい、でした。全員の夢が叶うことを心から願っています。ただし、社会が求める人になるために登らなければならない階段は、より厳しいと思いますよ。 
 そこで、階段を登る、大きな力、大きな原動力としてもらいたいのが、この学校で学んだ『徳と知』です。どの世界に飛びこもうが、どの道を選ぼうかにかかわらず、『徳と知』を忘れないでください。とりわけ、『徳』は大切です。『徳』とは、「それはずばりこれだ」と定められないほど、奥の深い、かつ、身に付けるには修行の必要なものですが、『ノートルダムミッションコミットメント』にある、尊ぶ、対話する、共感する、行動する、という4つの項目は、徳を具体的に示しているものです。この先もぜひ実行し続けてください。
 3月の月のことばを皆さんは実行しているはずです。『回心』でしたね。時々、してはいけないことをしたり、持ってはいけない心を持ってしまいがちな私たちは、そういう時、ぐるりと神様に心を回し向け直し、そのいけない心やおこないの赦しを乞い願うのです。皆さん、この回心ということばも忘れず、自分に素直に、自分を大切にして、神様のお助けを信じながら、ほかの人たちより厳しいはずの階段をのぼり続けていってください。求めたら、神様は必ず、応えてくださいます。
 それでは、神様のご加護が、皆さんの上にとこしえにありますように。
 卒業、おめでとう。

(2015年3月14日)

登録日:2015年3月16日/更新日:2015年3月17日

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