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12月12日(金) 歪みについて思うこと考えること

登録日:2014年12月12日/更新日:2014年12月12日

 歪み(ゆがみ)とは,「社会や経済などの現象で,何らかの無理がたたって生じる悪い影響の及ぶ部分」と辞典には書いてあります。皆さんはそんな光景や出来事に出会ったことはありませんか。
 電車に乗ると半分のお客さんが多種機能を持った携帯電話になりふり構わず,子どもも大人も含めて,人差し指と親指を動かして夢中になっています。最近目に付くのが,電車に乗るや空席を探し,お年寄りなどの優先席であろうがなかろうが我が物顔に急いで座り携帯を出して指の運動を始めます。また,歩道を歩いていても片手に携帯電話を持ちそれを見ながら話をしている。駅の階段でも携帯片手にゆっくり階段を上ったり,降りたりしている若き女性も多くなってきました。お年寄りがつまずいてころんだりしたら大変なことになります。片手に携帯,耳にはイヤホンをかけ自転車に乗っている若者もいます。危険極まりないですね。最近は事故が起こった場合の保険まで用意されていると聞きます。
 この間電車の中でこんな光景を見ました。若いお父さんが子どもをつれて電車に飛び込んできたのです。いきなり優先席にどっかと座り,携帯電話に夢中になっている。後からヨチヨチついてきた子どもには目もくれず。何か世の中おかしいですね。そう思いませんか。
 もう一つ二つ紹介しましょう。NHKは別として,テレビのスイッチをひねってみると,健康食品のコマーシャルの多さが目立ってきています。有名人を引き合いに出して各社が自画自賛の宣伝を行っております。この人本当に毎日続けて飲んでいるのかと思うくらい上手に。「この一粒の中に体に良い栄養分が他の会社のものよりも沢山含まれています。是非飲んでください。」とわれわれには耳に聞いたことのない栄養素の名前がずらり。人間の体には吸収できる栄養素の量が決まっているのにもかかわらず・・・。多ければよいと言わんばかりにまくし立てています。多くとることによって逆に体に良くないことも知らずに。面白いのが「30分以内に買うと半額にします。すぐお電話ください。」そんなに安くできるのなら初めから安くすればよいのにと思いませんか。あれやこれやの手を使って売りつけるコマーシャル。
 そして,あれほどテレビや新聞などで報道されているのにも拘わらず,多くのお年寄りが振込み詐欺の事件に巻き込まれています。だますほうは罪人だけれど,だまされる方もどうしてなのか不思議に思えませんか。また,わたしの家にも儲かる話を持ちかけてきますが,今の時代そんなに儲かる話があるのなら,あなた自身がやって沢山のお金をもうけて貧しい人に恵んであげてくださいと応対し追い返しています。
 上述した現象は何故起こるのでしょうか。今年亡くなった天野祐吉さん(朝日新聞のコラムニスト)によれば,「わたしたちは,大量消費社会という入れ物,巨大システムから次々に吐き出されて来る膨大な種類と量の商品とサービスを否応なく消費させられる社会に住んでいます。最初は便利さや快適さと言ったプラス面を感じていても,それは消費社会とつるんだマイナス面がどんどん現れてきます。生活の豊かさは最大限まで望みたい。が,それを求め続けると,あちこちで無理が起きてきて,守るべき生存の最低限が危うくなってきているのです」と『成長から成熟へ』の著書で述べています。
 経済成長の波は先進国から途上国へと大きな波を打って急速に伝わっています。需要と供給のバランスが取れる間は良いのですが,やがては現在起こっている歪ゆがみがいろんな国で出てくるのではないでしょうか。「成長は善である」という時代は遠のき,資本主義の終焉がやがてやってくるのではないかと考える(疑う)日々です。ノートルダム学院小学校の子どもたちには,社会現象に惑わされず,朝のお祈りの中にある「よく考え,判断し,正しいことができますように」育って欲しいと願っています。

三笠  正治

登録日:2014年12月12日/更新日:2014年12月12日

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