6月16日(月) 内面の深まり
登録日:2014年6月16日/更新日:2014年6月16日
6月ならではのしっとりした雰囲気が好きです。紫陽花の色とそれを際立たせるグレーの空、世の中には美しいものもたくさんあります。
最近の私の楽しみは、ささやかすぎるほどの毎日に クラスの子どもたちとのよろこびをみつけることです。それは実にかけがえのないものです。一人一人のユニークさと純粋さ、頑張りなどはそれは素晴らしく、心が動かされるたび 共に過ごせる幸をに感謝せずにはいられません。
それぞれに独特のこだわりがあったり、行動の優先順位がちがうので、学習成果にばらつきはでるものの、みんな それは素直な心で話を聞き、努力します。だからこそ、充実した人生をしっかりと歩んでもらいたいのです。
テストで高い点数をとれる子ども、もめ事を上手に解決する子ども、リーダーシップをまかせられる子ども、賢さはそれぞれですが、確かな学力に裏付けられた真に生きる力をもつ大人へと成長するためには2つのことが同時に機能しなくてはなりません。
一つは、教科書などで身に着ける知識技能の力、もう一つは人間としての内面の深まりです。
人とのかかわりにおける賢さの一つは、確かな知識の上に自分の考えをよく練り、相手に応じて適切にわかりやすく表現すること。でも、主体となる自分自身の考えが浅かったり歪んでいてはせっかくの知識も生かされません。知識と自己の深まりが相まってこそ本当に賢い人となる、ものの見方が確かになるにつれて、しっかりとした考えが自分のうちに確立され、自分がどう生きるか、世界とどう向き合うかという生き方の芯ともいえる部分が形成され、確かな学力もきちんと生きかされ、日々より育つ。
自分と世の中によい生き方、自分を育て深める生き方。
ものの見方を鍛えることこそ、自己の確立にきわめて重要。そのことを肝に銘じて、大切な子どもたちとの限られた時間を美しいものにしなくてはと感じた雨あがりのひと時でした。
1年担任 稲光 千賀子
登録日:2014年6月16日/更新日:2014年6月16日