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授業紹介 クローズアップ

授業紹介 クローズアップ 5月号 算数科「同じって何?」

登録日:2013年5月20日/更新日:2013年5月22日

「同じって何?」

  

算数科 担当
太田 直樹 


 私の算数の授業では,子どもと教師,子どもと子どもが対話することを目指しています。それは,対話し合うことで,1人だけでは考えつかないような,数のきまりや規則,算数的な考え方を知ることができるからです。

 そのために最も必要なことは,子どもの算数的な『つぶやき』をクラスに伝えることだと考えています。1人だけで自力解決させるのではなく,クラスの中で話し合う時間を多くとることを意識しているのです。

 このように,私の授業では,「考えさせながら教える」ことを目標としています。今回は,そのような授業の1つを紹介します。

【「同じ」って知ってる?】

 5年生の子ども達に,「同じって言葉知っている?」と聞くと,

 元気な声で「そんなの知ってる。」と満面の笑みで答えます。

 しかし,「じゃあ同じって何?」と聞くと,

「?・・・ 等しいこと?」

「では,等しいって...?」


 
 子ども達にも課題が見えてきました。同じって一体何のことでしょう。

【算数でいう同じって何?】

 ここで,子ども達の手元にある2つの三角定規を提示し,
「この2つは同じだと思う人?」と尋ねました。

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すると,子ども達は,不思議と同じと思うグループと思わないグループに分かれます。
そして,すぐにつぶやき始めます。
「三角形は三角形だけど・・・。」

その言葉をもとに,「だけど何?」と聞くと。

「三角形という仲間としては同じだけど,形が違うと思います。」
「うんうん」と頷く子や,「ああ,確かに」とつぶやく子が見られます。

「どういうこと?」と尋ねると,

「この三角定規(自分の直角二等辺三角形を持って)と,その三角定規は,形も大きさも同じだけど,こっちは重ならないから大きさが違う。」

 と,別の子が説明をしました。

 そして,2つの三角定規は,「三角形の仲間としては同じだけど,形は違う」こと「きちんと重なるような,形も大きさも同じ形を合同ということ」を確認しました。以前に学習した,図形の弁別の授業を思い返したのでしょう。

【形は同じだけど大きさが違う形】

しばらくすると,「でも,違う同じもあると思う。」と言う子がいました。

「形が同じだけど,大きさが違うのもあると思います。」

そこで,次の段階として,事前に準備をしていた,次の教材を提示しました。

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「わぁ~,同じ形だ~。」「本当だ大きさが違う」

この形が立体の世界の相似な形です。
「この相似な形の勉強は,6年生でします。」「5年生では,形も大きさも同じ合同な図形について勉強していきましょう」
と,これからの学習に興味をもたせ,授業を終えました。

 子ども達が普段何気なく使っている言葉「同じ」ですが,子ども達と対話しながら,掘り下げると色々な状況で使っていることが分かります。

 

《ND ちょっと一言》


『 数学世界の別の「同じ」 』 


 数学(高等数学)の世界では,合同や相似の他に,同相という同じを表す考え方があります。子ども達にも,次のような話をしました。

 「大学で勉強する数学の世界では,コップみたいな形とドーナッツみたいな形も,同じって考えることがあるんだよ。何が同じか分かる?」
 
 形や大きさや長さに着目していた子ども達は,「う~ん」と唸ります。
 しかし,子ども達の頭はやはり柔らかい。
 「あっ!穴の数が同じだ!」

 ご興味がある方は,子ども達と調べてみて下さい。

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登録日:2013年5月20日/更新日:2013年5月22日

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