ページの先頭です 本文へスキップ
ここからグローバルメニューです
グローバルメニューはここまでです 先頭へもどる ここからページ内容です
  1. ホーム
  2. 教育活動
  3. 授業紹介 クローズアップ
  4. 授業紹介 クローズアップ 3月号 英語科 "New Friends Project(新しい友達プロジェクト)"

授業紹介 クローズアップ

授業紹介 クローズアップ 3月号 英語科 "New Friends Project(新しい友達プロジェクト)"

登録日:2014年3月17日/更新日:2014年3月20日

英語科 大江 太津志

○英語科の研究目標

"Express your thoughts in English using target words and sentences"

 英語科は『英語を使って自分が言いたいことを表現する』ことを研究目標に据えています。表現の仕方をたくさん学習するのも重要ですが、実際に自分が伝えたいことを相手に伝えることを授業の核心に据えるように研究を進めています。

○送られてきた手紙

 「新しい友達プロジェクト」がスタートしたのは、ネパール・バンデプール校の子ども達から英語の手紙をいただいたことから始まりました。先方の4年生と5年生が私達にメッセージを届けてくれたのです。ここからNew Friends Projectがスタートしました。手紙を通して海の向こうの友達と交流を深められれば、児童達にとって素晴らしい経験となることは間違いないと考えました。

 

○児童達の活動

 児童らはバンデプール校の子ども達からの手紙を読んだ後、習った表現を利用して英語で手紙を書きました。

〈手紙を読む〉

 送られてきた手紙を読むことから始めました。日本語の訳をつけてくれているものもあれば、長い英文で書かれているものがあったり、一部見たこともないような文字で書いてあったり、さまざまな手紙を受け取りました。児童らは手紙の中から差出人の名前を見つけるのにも一苦労でした。でも、海の向こうのまだ見ぬ友達に思いをはせて、一生懸命取り組んでいました。

 また、好きなフルーツが書いてありましたが、どうも日本ではなじみのないものがあることや、同じ4年生なのに年が違うことに手紙を通して気づきました。ネパールの子ども達が貼ってくれた写真や描いてくれた絵も、我々を楽しませてくれました。日本でもおなじみのバービー人形のシールも貼ってありました。異文化理解の機会としても貴重な体験となりました。

〈習ったことを使ってフレーズを選んで書く〉

 海の向こうにいるまだ見ぬ友達に思いをはせつつ、返事を書き始めました。一から書くのは難しいので、習った表現がたくさん含まれたフォーマットに自分の伝えたい内容を選んで書きました。また、ネパールの子ども達に聞きたいことを書く欄を設けました。聞き方がわからない場合は日本語で書いて、先生が英語に直すという形をとりました。「どんな食べ物が好き?」「どんなファッションが流行っているの?」など、児童達の様々な質問が手紙の中に織り交ぜられました。 

〈正しい書き方で書く〉

 手紙は相手に読まれる前提で書かれます。受け取る相手が読みやすくなければ手紙を受け取る楽しさも半減してしまいます。ピリオドを打つ場所や大文字で書く場所、単語を一つ一つ切り離してスペースを空けて書けるよう指導を行いました。清書をするころには基本的な書き方に気をつけながら書けるようになりました。

 

○書くこともコミュニケーションの大事な要素

 読むこと・書くことも立派なコミュニケーションの一部です。英語を読むことができれば世界がグンと広がります。読むことは、英語で書かれた本、英語で送られてくるメール、インターネットのサイト、街中の看板など、誰かからの情報発信を受け止める力と密接に関わっています。

 読むことと同様に、われわれは書くことでもコミュニケーションを行っています。相手に対して情報をこちらから発信して、理解してもらおうとしているのです。「手紙を英語で書く」という挑戦は、彼らにとってとても有意義な機会となりました。ただノートに写して書くだけでは、相手がいないのでコミュニケーションにはなりません。誰かに書くからこそ、伝えたいという気持ちが芽生え、本当に伝えたい気持ちを書こうと思えるのです。ただノートに何度も繰り返し書いて練習するのとは比べ物にならないほど質の高い学習をすることができました。

 

○手紙を書くことの意味

 手紙を書くことは児童にとって特別な活動です。ただノートやファイルに書くのとはわけが違います。英語で書くことは、児童に大きな負荷がかかります。知っている言葉のつづり方がわからなかったり、言いたい言葉が英語でどう表現できるのかわからなかったりします。

 手紙を書く行為と、ノートにただ綴る行為との間には大きな違いがあります。私達は手紙を書くときに、相手を想定して書くことを求められます。コミュニケーションする本物の相手がそこにいると、負荷を乗り越えて達成したいと強く思うようになります。海の向こうにいる相手と通じ会いたいという気持ちがあると、知らないことばでも知りたくなります。「これは英語でどうやって言うの?」と聞きにくる児童もたくさんいましたし、自分が言いたいことと、選択肢にある英語とのギャップをうまく埋められなくて、もやもやする子もいました。これらは全て自分達に降りかかる負荷をなんとかして乗り越えようとする意志の表れだと思います。

 

○結びにかえて

 お手紙が届いたときの喜びは格別です。もう一度届くと、もっとやりとりしたいと強く思うようにもなります。

 11月下旬にバンデプール校の校長シスターイヴァンジェラを通して、児童が書いた英語の手紙をネパールに送っていただきました。今年に入って、たくさんの切手を貼ったエアメールがネパールから届きました。封筒に貼ってあるたくさんの切手に驚く児童もいました。自分の送ったメッセージに応答を得られた体験は、何ものにも代えがたい経験となりました。たくさんの児童がもっとやりとりを続けたいと申し出てくれました。知らない人とコミュニケーションをもっととりたいという気持ちが児童達の中から出てきたことが重要です。こちらからメッセージを伝えるだけでなくメッセージを絶えず往来させることの楽しさに気づけたのが最高の学びとなったのではないでしょうか。

P1000367P1000364

ネパールからの手紙

IMGP8243IMGP8628IMGP8632IMGP8262

返事を書く児童達

登録日:2014年3月17日/更新日:2014年3月20日

ここからサブメニューです サブメニューはここまでです

ページの上部へ

ここからページの本文です ここまでが本文です 先頭へもどる ここからこのウェブサイトに関する情報です ここまでがウェブサイトに関する情報です このページに関する情報は以上です 先頭へもどる