校長ブログ 12月11日(水) 美しいです
登録日:2013年12月11日/更新日:2013年12月11日
けさはバスで通勤しました。
家からNDへ一本で来るバスは上賀茂神社から出ます。賀茂川の河川敷をゆっくり歩いて神社へと向かいました。
いつもはあわただしく家を出て車で学校へ行くのですが、すっかり冬景色となった賀茂川の風情を楽しみながら河川敷を歩いていると、高2の時に読んだ、フランスの哲学者・アランの『幸福論』の中のことばが浮んできました。
「急行に乗らず、鈍行に乗って車窓を楽しもう」(という感じでした。今晩、天井裏を探して本を出してみようと思います)
高校生の時には響かなかったのですが、今は、アランの「幸せの極意」がよくわかります。
さて、上賀茂神社に着いて、バスが来るまで少し時間があったので、鳥居へ近づいていくと、中年男性が50ccのバイクを止め、ヘルメットを取って正殿に向かい、柏手を二度打ってから頭を垂れて祈り始めました。とても美しい姿でした。まだ朝日も出ていない、冷え込んだ空気の中に凛と光る姿でした。
「祈る姿は美しいなあ」と心底、思いました。
今日は11日です。世界同時多発テロの11日、東日本大震災の11日です。この日の朝は、京都聖母学院小学校といっしょに、イタリア・アッシジの聖フランシスコの『平和を求める祈り』を唱えます。
「主よ、私を平和の道具としてお使いください」で始まるこのお祈りは、中盤からは「慰められるよりは慰めることを、理解されるよりは理解することを、愛されるよりは愛することを」とつながります。
祈りのことばとそれに込められた願いは違うかもしれませんが、テレビスタジオで宗教生活委員が集中して祈っている姿が上賀茂神社の方のと重なりました。
けさは、自然の美しさと人の美しさを体感しました。
登録日:2013年12月11日/更新日:2013年12月11日