4月26日(金) ペンペン♪
登録日:2013年4月26日/更新日:2013年4月30日
今年度の学校生活が始まって1ヶ月が経とうとしています。担任の先生はだれかな?仲良しの友だちはいるかな?と不安いっぱいで正門をくぐった始業日が、ずいぶん前のことのようです。
3年生の子どもたちは、4月から理科と社会の学習が始まりました。理科では、「身近な自然」というテーマで、身のまわりの植物や動物を観察しています。ノートルダム学院小学校の中庭を占領して、春の生き物をたくさん見つけました。
虫めがねを手に、さながら名探偵。「先生、チューリップの中に不思議なマークがある。」「アリは、ぼくが観察してるときはじっとしててくれた。」「ぼくは人食い花を観察することにしよう。」(少し変わった茎の形をしたオレンジ色の花があります。それを、わがクラスでは「人食い花」と呼んでいます。)思い思いにいろんな発見をして、観察カードにかきとめました。
そんなある日、春に見られる植物の話題から、「ナズナっていう植物を知っている人!」と尋ねてみると、手をあげたのはちらほら。「ペンペン草って言ってね。先生が小さいときよくこれで遊んだよ。」そこですかさず「先生、どうしてペンペン草って言うんですか?」・・・もう、これは、実物を見せるしかないでしょう!通勤途中にある公園から一つだけナズナを根っこごととってきて、教室におくことにしました。
教卓に飾っていたナズナです。みんなで触って先が折れてしまいました。
なんだかお辞儀をしているみたいです。でも、お礼を言いたいのはこちらのほうです。
ありがとうございます。
「しばらくおいておくけど、枯れてきたらペンペンしようね。」と言って、プリンカップに土を入れ、教卓に一本のナズナを置いておきました。休み時間のたびに、近くに寄ってきてはさわり、「先生、いつペンペンするの?」と聞いてくる子どもたち。私が一度ぬいたものだったので、すぐに枯れてしまうだろうと思っていたのですが、植物の生命力ってすばらしいですね!なかなか枯れません。つまり、なかなかペンペンすることができなかったのです。
見るに見かねてか、ある日一人の女の子が、ナズナを持ってきてくれました。「これでペンペンしていい?」とその子に聞くと、「うん、いいよ。」と笑顔でうなずいてくれました。ナズナのハート型の部分を、とれないように少し裂いて、茎を持ってくるくる回します。耳に近づけると、ペンペンとかわいい音が聞こえます。「わぁ、ペンペンなってる~!」うれしそうな子どもたち。晴れて、わがクラスの子どもたちは、ペンペンすることができたのでした。私たちの学習のために、命をわけてくれたナズナに感謝。たった一つの植物が、たくさんの驚きと発見をもたらしてくれたことに、私も新鮮な喜びを感じました。このあと、今度は自分で花の種をまいて育てます。きっと3年生の子どもたちは、私も気づかないような大発見をするにちがいありません。
教室で私が種をまいたオジギソウも、触ってごあいさつすると毎日元気にお辞儀をしてくれます。今日も一日、ありがとう。明日も、よろしくお願いします。
3年担任 秋田 幸絵
登録日:2013年4月26日/更新日:2013年4月30日