4月18日(木) ハングリー精神
登録日:2013年4月18日/更新日:2013年4月19日
* ハングリー精神 *
新しい年度を迎える頃、毎年決まって前年度に担任した子どもたち一人一人がどのくらい成長したかをじっくりとふりかえります。見違えるほど活発になった子、まわりが見えるようになり、自分が一番ではないことに気がついたけれども乗り越えた子、集団としてのあり方がようやく分かってきた子、考えてから話す力がついた子、成長の力はそれぞれですが、みんな確かにひとまわり大きくなりました。
個人差はありますが全体をふりかえって思うことは、もう少し自己抑制力がほしいと言うことです。車で言えば、アクセルはよくきくのですが、ブレーキのききが悪いのです。自己制御力が弱いということは、セルフコントロールが十分できにくいということを意味しています。「自分を抑え、我慢する能力は、できるだけ早い時期から鍛えておく必要がある。」と言います。そしてそれは、日常の中で少し気をつけていけばいくらでも鍛えられるものなのです。
「子どもを不幸にする一番確実な方法は、いつでも何でも手に入れられるようにしてやることである。」とルソーは述べています。ハングリーであることが人間を活性化させるそうです。豊かなこの時代において子どもたちにどうハングリー精神を培って行くかが、親にとっても教師にとっても、大きな課題のひとつなのかも知れません。
さわやかな季節に運ばれてきたかのように素敵な新年度がはじまりました。子どもたちが良いスタートをきるために、大人はどんな準備をしてあげるのがベストなのでしょう。その学年で果たすべき学習や年齢相応の自己抑制力、生活マナーを確認するのは、今年度の大切な道しるべです。積み残しは後々に響くもの、一人一人に応じた課題の優先順位を目先のことにとらわれず、先を見据えてゆっくりと考えたいものです。
新年度における子どもたちの毎日が、新たな気づきと学び、そして笑顔と愛に満ちあふれたものとなりますように・・・。
5年担任 稲光千賀子
登録日:2013年4月18日/更新日:2013年4月19日