登録日：2014年1月21日／更新日：2014年1月22日

私の仕事場であるスタジオの窓から、真正面に旧本館が見える。本当は「旧」などと呼びたくはない。私を育ててくれた、大好きな校舎だ。校舎西半分ですごしたのは、2年、4年、6年。教室に目をやると、窓枠も昔のまま、そのまんまだ。

 

子ども達が帰った後の教室を訪ねてみた。床のタイルもスチームもフックも、昔と同じ風景だ。あとひと月足らずで、この校舎とお別れしなければならない、と思うと子どものころからのいろいろな思い出がよみがえってくる。
今ごろの季節は、雪合戦の後、スチームで手袋を乾かしたこと。水曜日のお弁当の日は、スチームにアルミのお弁当箱をのせて温めたこと。フックにふられた出席番号を見ていると、私が1年生のころには、名簿が五十音順でなく、アルファベット順だったことをふと思い出した。

 

2月の校舎引越しの直前に、学校で同窓会をするという同級生からの連絡があった。自分の学び舎を最後に目に焼きつけておきたい―― 皆も同じ思いなのだと思った。

 

情報担当　井上　朋美

登録日：2014年1月21日／更新日：2014年1月22日