10月22日(火) さすが、最高学年
登録日:2013年10月22日/更新日:2013年10月22日
ある朝、地下鉄で席が空いたので座ると、正面の席に6年生の男子2人が並んで座っていました。それぞれに静かに本を読んでいて、私は同じ車両に乗り合わせていたことにその時、初めて気づきました。しばらくすると、別の6年生男子が乗ってきて、読書中の2人の横にそっと座りました。お互い気づいても、目と目であいさつし、3人とも一言も発しません。
3人目の子は、宿題の冊子を取り出しました。ランドセルを閉めようとして、その冊子がひざの上から落ちそうになった時、隣の子がそっと手をさしのべました。きっと「ありがとう」と思ったことでしょう。でも、声は発せず、心の中であいさつしているように見えました。
本当に静かです。私が前に座っているからではありません。気づく様子もなく、彼らは読書していました。席はきちんと詰めて座り、ひざに置いた荷物の上に本をのせて読んでいます。
松ヶ崎駅で降りようと立ち上がって、ようやく私がいることに気づいたようです。感動した私は、駅に降り立ち、「すばらしい通学態度!さすが6年生やね。」とほめました。活発な彼らのこと、学校でなら、「えへへ」とか「イエーイ、ほめてもらった」と言って応えたのかもしれません。駅での彼らは、3人とも白い歯を見せてニコッとうれしそうな笑顔を返してくれましたが、不要な声は発しませんでした。
場所をわきまえた態度を取れる最上級生。下級生達に見せたい姿でした。私は心の中でシャッターを切りました。
情報担当 井上 朋美
登録日:2013年10月22日/更新日:2013年10月22日